【歌.い.手】男装歌い手はじめました【そらる】 (ページ18)

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#18 黒いんじゃないかなページ18

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「見かけによらず頭いいんだね、Aさん」

『一言余計だよ』

初めて褒めた、と思ったら余計な言葉が聞こえた気がする。

気がするから足踏んだよ←

「えっ彼方さんとAさんタメなんですかぁ～？！

僕もタメがいいですっ」

ムスッとした真冬さんは、さっきの真冬さんとは変わって。

可愛らしい真冬さんだ

タメでいいよ、というとまたお花が舞った。

「それにしても、さっき転んだのあいつのせいだよね」

真冬さんにコソッと耳打ちされ、さっき転んだことを思い出す

まぁ自分から派手にいったんだけどね←

そいや、さっき軽く脅されてたよな。

あとで2人に言おう。なんて反応するかなぁ

流石に今までのことは水に流すことはできるけど、あんな悪態ついといてすぐ態度変えられるって凄いな、てある意味感心しちゃうけど

ああいう切り替え？は見習わないとね？←

『そらるさん、後で真冬さんと一緒に残ってください』

そうそらるさんにも耳打ちして、黒板を向いた。

一応まだ授業中だから…←

黒板を見ていてもチラチラと感じる視線。

…愛生がすごい形相で睨んでる。

そんな愛生に笑って返すと、顔を真っ赤にしながらプリッと前を向いた。

…思うんだけどさ、もしこのまま小林兄で過ごしてたら、きっと愛生に告白されてたんじゃない？

あいつ、確実に演じてること気づかずに兄に惚れてたもんねぇ

だからあんな怒ったんだね。納得納得

そんな愛生ちゃんには、もっと惨めな思いをしてもらいたいなぁ

なんて軽く冗談で思い、自分の黒さに気づいた。

…そこまであたしは黒くじゃないよ？？

あたしよりも、そらるさんや真冬さんの方が黒いんじゃないかな←

そんなことを考えていると、授業の終わりを告げるチャイムがなった。

「今日は会議があるからHRなしな。気ぃ付けて帰れよ～」

そう残して去っていく先生。

今日はさよならHRないってやったぁぁぁぁぁ！！！！

ん？キャラ崩壊してるって？

元からこんなやつよあたしは☆

『そらるさん、真冬さん、行きましょ～う』

そっこーで荷物をまとめ、席を立つ。

何故かもうすでに帰る支度ができてる2人も思い切り立ち上がる。

早くこの場から立ち去りたくて、ドアに手をかけた時

「待って！！」

止める声がした。

その声の持ち主は…クラスの女の子。

誰かは知らない←

『何の用ですか』

「あの…！！」

あぁ早く帰りたい…

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