【覆面系ノイズ】放課後、旋律がきこえる【杠 花奏】

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Aside









「…んじゃ、今日からAちゃんはＡＳａＨｉとして芸能界を生きていく。いいわね？」


『うん』



その決心は揺らがなかった




月果ちゃんはいつもより優しい微笑みで、あたしを見た



「モモ、曲はできてる？」


体ごとモモの方へ向けた月かちゃんは、いつもの月果ちゃんだった


『当たり前じゃないですか。いくらでもかけます』


満足げに言ったモモは、少し笑いながら月果ちゃんに譜面を渡した



しばらく月果ちゃんはその譜面を見つめて、少し難しい顔をした

けど


「いいわね、上出来。今まで手抜いてきたの？」


冗談げに笑う月果さんに
そんなことないです、と返すモモ

『Aのための曲だから、溢れて来る』


凛とした声で言い切るモモ。

少し、ほんの少し、かっこいいと思った


「じゃ、早速だけどAちゃん。この曲今から叩き込んで」


モモの譜面をあたしの手に持たせる月果ちゃん


そんな月果ちゃんは、自信に溢れていた







あたしよりも。







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