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ハルヨシside
朝から考えることはずっと変わらない。
深桜のことなのに
______ユズ…!!
ユズを見る愛おしげな目、声、態度
全てユズが奪っていく
正直言って羨ましいの一言に尽きる
深桜がユズの事が好きっていうのは何年も前から知ってた。
だから、尚更辛い
何もする気が起きなくて、朝ご飯ですら喉を通らなかった
制服を着て、髪型を整えて、靴を履く
『…行って来まーす』
ドアを開けた今でも、頭の中は深桜のことだらけ
少し歩いて大通りに出る。
すると少し先を俯きながら歩く深桜を見つけた。
『みお、…』
ここで
いつものアタシなら声かけてた
でも今、
深桜が声をかけて欲しいのは
そばにいて欲しいのは
アタシじゃない
ユズなんだ
でも、アタシは深桜の笑顔が見たい
『…みーおうっ』
後先考えず、アタシは深桜に話しかけた
『なにー?おはよ、ハルヨシ先輩!』
すると暗い顔だった深桜は一瞬で笑顔になった
でも少しひきつる頬
『…無理して笑わなくていいのに』
『…バレたか』
目元だって腫れている
きっと昨日のあの後、泣いたんだろう
それなら
『だから言ったじゃない』
アタシは深桜を笑顔にする魔法の言葉をかけるしかない
『ユズなんかやめてアタシにしなさいって』
ほら、笑いなさいよ、深桜
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栗山(プロフ) - 瑞希。さん» 瑞希ーだーー!! (2017年4月21日 18時) (レス) id: 5a57ec5ebf (このIDを非表示/違反報告)
瑞希。(プロフ) - 川合っす。笑笑。 (2017年4月19日 23時) (レス) id: 12fbe3d2f8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:栗山 | 作成日時:2017年4月19日 20時