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次の日も、彼はいつも通りにおはよう、と私に声をかける。
まるで昨日の帰りは何事も無かったかのように。
「あれ、2人ってやっぱまだ付き合っとったんや」
「え、あ、おん」
宮侑とは入れ違いに私の机にきたまりちゃんが彼の後ろ姿を見てそう言う。
「実は別れたんとちゃうかって思ってたんやけどな」
「なんで？」
「やって前は侑くん何するにしてもあんたにべったりやってんから」
私は頭の中でその様子を想像してみるもいまいちピンとこない。
彼は私のかれしで、私の浮気相手のふたご。
「私の記憶がなくなるぎりぎりも？」
「なんでそんなこと聞くん？そやけど」
「ほーん、別になんもないで」
彼は私が浮気をしていたと知りながら、そんなことをしてたんだ。
コードのように絡まる頭の中を整理するように私はジュースを一口飲んだ。
自分の中で仮説をいくつも上げては事実をくっつけてそれを消した。
最終的にはそんな悩むことではないのかもと解決する。
「てか1週間ぐらいたったけど記憶戻りそう？」
「全く、欠片も戻らんわ」
私は記憶を戻して何を知りたいんだろう。
今更ながら私は自分の考えに疑問を抱き始めた。
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作者名：栗原 | 作成日時：2018年10月7日 19時
