49話 ページ49
ーあなたsideー
私がマネージャーを辞めることを決意したのは1ヶ月半ぐらい前のことだった。
チーフマネとの打ち合わせ中に京本さんの話になった。
最近かなり知名度が上がってきて、このままブレイクできたらいいねって話していた時に。
チ「スキャンダルとか出ないといいな。」
「え、？」
チ「あ、ほら。調子出てくると結構狙われるからさ。リアコって思ってくれてるファンの子も多いし、恋愛系のスキャンダルは特に致命傷になる。その辺はどう？」
私がもし好きになって付き合うことになったら、京本さんの仕事の邪魔になるってことだよね。
こんなに頑張ってるのに？
私が邪魔しちゃ絶対にダメだ。
チ「東堂さん？」
「あ、はい。えっと。ないと思いますよ。京本さん結構掴みどころがない感じで撮影現場とかでも女優さんと距離が近いところは見ないですし。」
心のどこかで京本さんは他の人とは違って特別で、その気持ちがなんなのかわかっていた。
このまま一緒にいたら、いつか京本さんの邪魔をしてしまうという選択肢を選ぶかもしれない。
だから、正常なマネージャーとしても判断ができるうちに離れるべきだと思って、マネージャーを辞めることを決意した。
メンバーの皆さんに話せばきっと引き留めてくれるからスタッフさんたちにお願いして内緒にしてもらって、、
医療ドラマの撮影が無事に終わって放送が終了して見届けたら、辞めることになった。
そして今日からは、前にいた病院の日勤のみの救命医として体調と相談をしながら働くことになった。
水「東堂、おつかれ。どう？久しぶりの救命医は。」
「やっぱり医者って尊い仕事なんだなって再実感してる。」
水「そっか。でも、どういう風の吹き回し？急に戻ってくるなんて。」
迷惑、だったのかな？
「日勤だけなら、私にもできるかなって。、この前来た時人手不足っぽかったから。」
水「そっか。まあ無理すんなよ。」
「うん。ありがと。水島は優しいね。」
水「お前は、大事な同期だから。あ、もう。こんなこと言わせんなよ。照れるだろ。」
水島が勝手に言ったんじゃん。まあいいや。
看「先生、急患です。」
「はい。すぐ行きます。」
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作者名：かなこ | 作成日時：2022年11月28日 16時
