20話 ページ20
振り解かなきゃいけないってわかってる。
でも、今はこの空気が心地よくて。
京「Aちゃんのこと知れて嬉しい。ありがとね。」
振り解けないことが、今の私の気持ちの答えかもしれないけど。
この時の私は、まだ自分の気持ちに気づかないふりをして、気持ちを隠しておきたかった。
Prrrrprrrr
ん？電話？
「はい。東堂です。」
チ「あ、もしもし？。あのさ、今、東堂さんが作ってくれたシステムに入ってSNS分析してるんだけど、東堂さんって、Twitterやってる？」
ん？
「やってないです。」
チ「SixTONESの女性マネっていうアカウントがあってさ、結構普段の様子とかリアルに呟いてるんだけど。」
、え？
「確認します。、ただ、私ではないので、。」
チ「わかってる。ごめん一応見てもらっていい？」
誰がそんなこと、。
マネージャーになる時に、ちゃんと誓約書書いてるはずなのに。
京「大丈夫？顔、真っ青だよ。具合悪い？」
「だ、大丈夫。ごめん。戻らないと。」
ーーーーーーーー
これか。
確かに内情を知ってないと書けない話かも。
、軽く炎上してる。
松「何？このアカウント？」
「あ、私じゃないんですけど。」
松「そんなことはわかってるよ。あいつか。」
え？
田「どれどれ。、うん。あいつだね。古谷さん。、ほら、ここ見て。」
@sixtonesmanager
樹くんに、マリトッツォ買ってきてって頼まれちゃった。
一緒に食べようだって。わーい。
「頼んだの？」
田「うん。ウロウロされるのがうざかったから。」
じゃあ、間違いないか。
松「よく考えたら、これってまずくない？」
よく考えなくてもまずいけど。
松「俺らがよく言ってるマネちゃんはAちゃんのことを指す。でも、このマネは古谷さん。違う人物だけど、ファンの子たちからしたら、同一人物に見えるよね。」
たしかに。
「別に私が炎上するぐらいどうってことないんだけど、これ。」
京「よくないよ。いいわけないじゃん。」
怒ってくれるのは嬉しいけど、私はそれ以上にみんなの生活を勝手にバラしたことが大問題だと思う。
松「Aちゃんの場合、顔がファンの子からバレてるから。」
あれ、顔バレしてたっけ？
京「あ、そっか。ピアノで歌番組一回出てるし、それがマネちゃんだってラジオで言っちゃった。」
忘れてた。そんなこともあったかも。
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作者名：かなこ | 作成日時：2022年11月28日 16時
