☆【ARS】短編集5 ☆ (ページ2)

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休日の昼間。M.J ページ2

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「…潤くん」

久々のオフ。

アラームが鳴る前に目が覚めて

だけど起きるのもめんどくさくて

隣に眠る彼女を起こさないように
夜中友だちから来てたメッセを返してると

ふいに、彼女が俺の名を呼んだ。

「…寝言かよ笑」

起きたのかと思って隣を見れば

俺を呼んだ本人はグッスリで。

それでも、夢の中でも俺と一緒にいるのかなと思ったら

嬉しくて自然と笑みがこぼれた。

しばらく彼女の寝顔を眺めていたけれど

時計を見たらそろそろ昼前で

さすがにやべぇだろ…と思い

俺だけベッドを降りてリビングに向かってから数分後。

「潤くんおはよぉ」

「あ、起きた？おはよ」

オフはとくにやることもなくて

ブランチでも作ろうかとフライパンに卵を割り入れたところに
愛しい人が起きてきた。

「…何作ってるの？」

「ん？ブランチでも食うかなと思って。
A、目玉焼きとスクランブルエッグ、どっちがい？」

「んー、スクランブルエッグ」

「了解」

ペタペタ歩いて、俺の隣にやって来ると

フライパンの中を覗いて美味しそう、と呟いたAが
俺の背中に抱きついてくる。

その心地いい重みを感じながら

彼女がこんな風に甘えてくるのはいつぶりだろうかと考えて
もう一か月近くなることに気づいて愕然とした。

そんなに会えてなかったのか、と。

「…ね、潤くん」

「ん？」

「無理しないでね」

「え？」

「んふふ。なんでもない」

卵をかき混ぜる俺の背中で、ソッと呟いて
Aは対面キッチンの向こうにいった。

無理しないでねってどういう意味なんだろう。

「無理なんてしてないよ」

俺は、出来上がった料理を机に並べながら

座って待つ君に言う。

「そ？でも、忙しいでしょ？ちゃんと寝てる？」

「あぁ。大丈夫」

「…無理して来なくていいんだよ？」

なんて、寂しそうな顔してさ。

無理やり笑顔作って、俺に笑いかけて。

寂しいなら寂しいって言やいいのに。

「ホントは来てほしいんだろ？」

「…っ、」

「素直に言えよ、お前に来てって言われたら
たとえ3日寝てなくても飛んでくから」

「…じゅんく、」

「寂しいって思ってるの、俺だけじゃないだろ？」

大まじめにAの顔を覗き込んで
そう言ってやったら

「…ぅぅ、潤くんだいすきぃぃぃ…」

って昼間から大泣きのAが
ブランチそっちのけで抱きついてきた笑

__________休日の昼間

あーもー。泣くなっつの。

ムリ！潤くんがわるい！

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