【ＬＵＣＩＦＥＲ★ﾙｼﾌｧｰ】 ARS (ページ4)

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４】同窓会/翔ページ4

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Ａ「でさぁ、ウチの娘が年中せがむんだよ。…聞いてんのか？浅倉～」

翔「はいはい、聞いてるよ(笑)」

Ｂ「お前、酒癖悪いよ。何回目だ、その話。マジでウゼェ…」

Ａ「あ？…鈴木、お前まだフリーターやってんだってな。人にダメ出しなんか出来んのか？」

Ｂ「何だとこの野郎！」

翔「ほら、やめとけよ、鈴木。…お前も。ほら。」

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そうだった。

無精髭のＢが［鈴木］…と。

なら、このチビデブのＡは……誰だ？

コイツらが揉めるのは正直、どうでもいいけど

早く誰かＡの名前を呼んでくんねぇかな……

気になってしょうがねぇっての(笑)

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居酒屋の大広間を貸し切って始まった同窓会。

初めの一時間は、皆それぞれが…選び、かぶって来た【理想のお面】を見せ合って

［立派な大人］に成長した自分達に、乾杯を続けた。

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しかし

酒の力は、簡単に…そのマスクを剥いでいく。

日頃、鬱憤を抱えそれを隠すために分厚い面を着けてきた者から順に

理想像の［なりそこない］の素顔を

暴露する羽目になってしまうのだ。

この…取っ組み合う二人のように

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嫌気が差して、オレは最初に座っていた席をようやく立って

グラスを片手に、次の場所を探した。

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どの席も…つまらない顔触ればかりで

立ったままグラスの残りを飲み干していると…

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雅紀「翔ちゃん？…久しぶりじゃん、来てたんだ(笑)」

翔「…あ、森田？森田雅紀？…おお、ってかお前…最初からいた？気付かなかったよ。」

雅紀「さっき来たばっかだよぉ。変わんないねぇ、元気してた？」

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ニコニコと…あの学生時代の頃のままの笑顔を見せる「雅紀」は

隣にスペースを作って、俺の手から空いたグラスを受け取った。

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翔「…変わんないな、ホッとしたわ(笑)」

雅紀「ん？何それ(笑)」

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さっき離れた席からは、未だに揉めてる「Ａ」と「鈴木」の声がする。

隣には

仮面ひとつ必要としない、変わらない雅紀の笑い声。

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ようやく、酒を楽しめる場所に行き着いた俺は

この時到着した、宮下和也の姿に気付かなかった。

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