【ＬＵＣＩＦＥＲ★ﾙｼﾌｧｰ】 ARS (ページ14)

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14】飲み会の記憶/雅紀ページ14

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雅紀「ふぁ～あ…うぃ～～」

西尾「うわ…森田くん、酒クサっ。朝まで飲んでたの？」

雅紀「う～ん…いつ帰ったか覚えてないぃ…」

西尾「もう、ほらちゃんとそっち引っ張ってよ。」

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西尾さんは、プンスカ怒りながら

シーツの皺を伸ばし、汚れ物をカゴに押し込み洗濯室に向かって行く。

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昼過ぎからのシフトだから…って、確かにちょっと気を抜きすぎたかな

お酒の匂いは…ヤバイよなぁ…

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飲み過ぎた自覚はある。

胸は少しムカムカするけど、でも、頭が痛くないだけラッキーか(笑)

さてと、次は

入浴介助と…おやつタイムの準備と…

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老人ホーム「ひだまりの家」は

その名の通り…木とお日様の匂いが売り。

二日酔いの息を吐いてたりなんかしたら、そりゃ怒られるのも当たり前。

ここは…掃除機を一旦休憩して、やっぱりもう一度歯磨きして来よう。

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シャカシャカ、ゴシゴシ

歯を磨きながら鏡を見て…

昨日の記憶を遡る。

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懐かしかったなぁ～(笑)みんな、思ってたより変わってなくて♪

松井くん、相変わらず元気だったな。あのギャグまだやってるなんて…ククク(笑)(笑)

…翔ちゃんは、やっぱスゴかったし…

確か…テロ……テ…

…ダァメだ～

何回聞いても名前すら覚えられなかったよ。

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そして俺は、歯ブラシを洗いながら

飲み会の記憶には似つかわしくない…カズの、あの時の話を思い出した。

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あの時…

グラスを傾ける翔ちゃんの向こうで

カズは立ち上がり、「こっちに来てよ」とでも言いたげに首を倒して

大広間から出ていった。

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雅紀「…ちょっとゴメン、俺トイレ行って来るね？」

翔「ん？…あぁ、次何飲む？頼んどくよ。」

雅紀「ありがと、なら翔ちゃんとおんなじでいいよ」

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一歩、その部屋を出ただけで

酔いが少し抜けたように、空気がスーッと澄んで感じた。

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見渡すと…カズが、入り口横のスペースの前で

オレの顔を見てクスッと笑い、暖簾の中に消えて行った。

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誘われるまま、俺はそっちに歩き出す。

背中には

皆の笑い声が聞こえていた。

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