ときどきでいいよ、かまってね。

好きなメンバー当てはめて。 ページ25

.



「おっ、射程距離内！」


パチン


指から放たれた輪ゴムは
そのまま隣の席の子へ当たった。



「もう！やめてよ、子どもすぎるよ」


「仕方ないじゃん、輪ゴム落ちてたんだし。
あと、お前が1人でお菓子食べんのが悪い！」



ビシッと手に持つお菓子を指差せば
困った様に怒った様に笑いながら
ほら、っと差し出される。



「え。いいの！」


「うん。早く。」



じゃあ…とその袋に手を入れると
カサっと手に当たる感触。

なんだなんだと思いそれを取り出すと
それはメモ帳のちぎったやつで。


書かれた文字は、バカ。




「はめられた！」



くっ、と悔しそうな顔を作ってから
そっちを見ると満足そうな顔。



「これに懲りたら、その雑な絡みやめてね」



なんて言うからなんか悲しくて。

だってさ、俺のこと好きって
噂で聞いたはずなのにな。


両想いだって、舞い上がったのにな。



「やーだよ、好きだから」



放った言葉は君に届いたかな。



.

keito.okamoto→←kei.inoo 下

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す