ときどきでいいよ、かまってね。

ryosuke.y amada ページ15

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「はー…、大倉くんカッコいい〜」



またそれ。


付き合って１年の彼女はジャニーズを見て
カッコイイカッコイイって言って、
それに嫉妬する僕を見て遊んでる。



「 …どうしたの、涼介？ 笑」


「 先輩… 」



ニヤって横目で僕を見て、
どうしたの、なんて言って。

なにも言えず悔しい顔の僕を見ると
満足気に微笑むんだ。


最近それが多いから
僕だってだんだん不満が溜まる。



そんな時、頭に浮かべるのは
小さい頃にあった悲しい出来事。


数分もしないうちに涙が頬を伝う。




「……っ、涼介？どうしたの」


「先輩が…っ、意地悪ばっかりするから…っ」



「あ、え、ごめん！ごめん！
ヤキモチ妬かせたかっただけだから！
ごめんね、涼介が1番好きよ！」




慌てる先輩は僕の頭を撫でる。


ほらね。


先輩を困らせる方法も
妬かせる方法も笑わせる方法も
好きって言わせる方法も。

僕は全部知ってる。




ねえ先輩。

あなたは僕を手のひらの上で
転がしてるつもりかもしれないけど、

本当に転がしてるのはどっちでしょうね。



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