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戦いの最中、デビットに言われた事をずっと考えていた
__お前は、弱い…
『…ハッ…(…知ってるよ)』
弱い奴は案外自分の弱さを自覚してるんだ
終わりのみえない階段を登りながら、目の前を歩く4人を見上げる
ヒトを…失う事が辛い、もう二度と選択を間違えたく無い…あの時のように…
足を止めて自分の掌に治るイノセンスを見つめる
あの時、お前を選んで…私は家族を失った
だったら、次は間違えない
次は…私が___
淡い光を放つイノセンスから目を背けるように先に進む仲間達の背中を追いかける
その背をダレかが見つめていたことなど、知る由もなかった
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「A、大丈夫ですか?疲れました?」
リナリーの手を握り横からひょっこりと顔を出すアレンを見て、さっき怒鳴ってしまった事を思い出し勝手に1人で気まずくなってしまう
『…別に…』
「お前ー、さっきからなーに不貞腐れてんさ?目付きがいつもの5割り増しで悪ィ…っいぃてぇぇッ!!?」
余計な事しか言わないラビの脛をこれでもかと蹴り上げると悲鳴を上げながらその場に蹲る
ため息を吐きながらリナリーの側に行くと、ボソリと頑張らなきゃ…との声が聞こえた
『「頑張る…?」』
私とアレンの言葉がハモり、リナリーは見るからに慌てた表情を浮かべる
脚痛いの…我慢してるんだ…
「やっぱり足!無理してるでしょリナリー!」
『おんぶしようか?リナリー』
「ち、違うの!考え事っ!教団帰ったらすぐ鍛錬し直さなきゃなって…」
「うへぇッリナリー何真面目な事考えてんさぁ〜!?もっと色気ある事言わんと恋人出来ねェさ…っいでッ」
リナリーに胸ぐらを捕まれ私とアレンには飛び蹴りをされるラビ
「ラビに関係ないでしょ!!」
「か、関係はねェけどさ…」
頭を押さえながら言葉を濁すラビの顔は蹴られたせいか少し赤くなっていた、それにリナリーは首を傾げている
「ア、アレンとAは帰ったら何すんさ?」
こいつ、話逸らした…
「食べます…ジェリーさんのありとあらゆる料理を全ッッ部!!」
『…寝る』
2人のしたい事を聞きラビとリナリーは、あぁやっぱり…と考えていた事を私は知らない
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作者名:こくう | 作成日時:2023年7月29日 1時