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今度は蛍が前から抱きしめてきて、挟まれる形となった。密着しているため、2人の体温や鼓動が直接伝わってきてとても熱く感じた。
「ほ、本当にごめんね......」
「理由は言えないの？」
「......」
何も言えなくて黙ってしまった。気まずくて背中に冷や汗が走る。
「私たちには言えないことなんだね」
嫌な空気感にとてつもなく逃げ出したくなる。......まぁ逃げられないんだけれど。とりあえず逃げないから抱き締めるのをやめてほしい。
「もし反省してるならもう離れないで。まずは中学の時みたいに俺たちと一緒に学校に行って帰ろう」
「わかった、わかったからとりあえず離れよう......？」
「やだ」
「もう少しこのままでいさせて」
「えぇ......」
次の日の朝早く、Aの下駄箱を開けて一枚の手紙を取り出す。本当は彼女と一緒に登校したかったけれど、お兄ちゃんにどっちがラブレターを処理するかじゃんけんで負けてしまったので、一緒に通えなくなってしまった。仲直りして初めての登校だったから譲りたくなかったのにな。A宛のラブレターを恨めしく見た。
今まで今回のようにAに好意を持って近づく悪い人や彼女をいじめる人はお兄ちゃんと全員阻止してきたのにAはちっとも気づいてくれない。まぁそういうところも好きなんだけれど。
今回ももちろん許しはしない。Aはお兄ちゃんとくっつけばいいのに。そうすれば3人でずーっと一緒にいられる。
誰もいない場所に移動して一応中身を読む。放課後、校舎裏に来てください、と書いてあった。放課後、校舎裏に行かせないようにしないと。もうこの手紙には用はないや。
少し恨みを込めて手紙を破いた。私たちはバレンタインにAにチョコを貰ってないのにこの手紙の主はもらってたから。ずるいなぁと思いつつ念入りに破いた。そしてぱらぱらとゴミ箱に入れた。
優しいAのことだから高校に入ってから離れたのだって私たちのことを思ってたからなのは知ってる。だけど、寂しかったんだからもう離さないよ。
そろそろいい時間だ。Aとお兄ちゃんに会いに行こう。
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月海(プロフ) - けんとさん» わー！コメントありがとうございます！現パロいいですよね。頑張ります！ (2022年9月24日 13時) (
レス) id: f68382bc80 (このIDを非表示/違反報告)
けんと - 初コメ失礼します、え?神?尊い、、生きるかてをありがとうございます!特に現パロめちゃ好きでした、!応援してます (2022年9月23日 15時) (レス) @page13 id: a76f20d172 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：月海 | 作成日時：2022年9月5日 20時
