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Side:志摩
何故、俺は貴重な休日に、
「えー、絶対こっちだって！」
グレーのパーカーを持った相棒と、
「いやいや、それはあまりにも伊吹さん寄りかと。こっちの方が無難ですって」
ワンピース片手に反論する元後輩の言い合いを眺めていなければならないのだろうか。
しかも普段全く来ないショッピングモールのレデイースブランドで。
「うわ俺、無難って言葉いっちばん嫌い！」
「それ今関係ありませんから」
「ナナちゃん！こっちだよね？こっちがいいよね？」
「ちょっと止めてください。そういうの」
押し売りする伊吹から遠ざけるように、九重は自分の隣にいた彼女の腕を引いた。
これじゃあ埒が明かないので、
「すみません、店員さん。彼女に似合うのを適当に7、8着見繕ってもらっていいですか」
俺は最終手段に出た。
「うぉい！志摩ぁ！抜けがけ禁止！」
「お前らが水掛け論ばっかしてるからだろ。もう1時間だぞ」
「じゃあ志摩さんも選んでみてくださいよ」
「は？俺？」
相棒と元後輩に詰め寄られ、動揺してしまう俺。
しかし、
「あれ？ナナちゃんは？」
伊吹の一言に俺たちは言い合いを止めた。
「いや、ここに…あ」
九重の視線は自分の隣から、向かいのドーナツ屋にいる彼女へと移動した。
「あれ？お腹空いちゃったのかな？」
「1時間も立ちっぱなしだったら腹も減るだろ」
「私呼んできます。お二人はコーディネートを続けてください」
伊吹と話していると、九重は持っていたワンピースをラックに掛けて店から出て行った。
「なぁ、志摩？」
「ん？」
その後ろ姿を眺めていると、伊吹に話しかけられた。
「九ちゃんってさぁ、意外と面倒見良くない？」
その一言に、
「お前と意見が合ったのは猫砂事件の時以来だ」
俺は服を見ながらそう返した。
「あー！猫ちゃんTシャツもあるー！」
「…ほんと、なんにでも食いつくな」
にゃー、と言っている相棒に呆れながら、俺は二人の帰りを待つことにした。
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リトルバード(プロフ) - さえきsaekiさん» 返信遅くなりました…泣 ドラマが終わってからこちらのサイトにはログインしておらず気づくのが遅くなってしまいました。ごめんなさい。そしてすてきなコメント本当にありがとうございます！ドラマ終わってしまいましたが読んでもらえて嬉しいです！ごゆっくり〜 (2021年12月16日 23時) (
レス) id: 16f707b051 (このIDを非表示/違反報告)
さえきsaeki(プロフ) - この作品残っててよかったです！しばらく404作品読んでなくて検索したりしたらずいぶん消えてしまっていて…きっと作者さんがログインされてないんですかね…でもここは残ってて何度読んでも感動できる作品がまた読めて幸せです…！ありがとうございます！！ (2021年9月13日 20時) (レス) id: c60363b2be (このIDを非表示/違反報告)
リトルバード(プロフ) - mmkさん» mmkさん！初コメ嬉しいです…。書きながら「あ、これは読者様にはもしやはまっていない？」と思っていたので(笑)一人でもおもしろいと言ってくれる方がいて本当にありがたいです！完結までよろしくお願いします！ (2020年11月27日 20時) (レス) id: 9ffe47897f (このIDを非表示/違反報告)
mmk(プロフ) - 一気に読んでしまいました！更新楽しみにしています！ (2020年11月26日 10時) (レス) id: a296828649 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：リトルバード | 作成日時：2020年11月12日 22時
