夢見た世界 5【名探偵コナン】

. ページ25

⚠ハロウィンの花嫁 の内容が含まれます。ご注意ください。
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿



「ごめん、零」







「…？ なぜ君が謝る」






「…」






「それより、あいつら(・・・・)を海外の調査へ行かせたって本当なのか？」







「… Прамья」






「え？」







「零を嵌めて…風見さんにこんな怪我を負わせたヤツの名前。活動拠点はロシア」






「A、」





「いとも簡単に警察庁のデータに侵入してきた。データを抜かれる前にサーバーから追い出したけど、そのまま放っておく訳には行かなかった。だから最小限の被害で済むようにって対処したら、こんなことに…」







「…だからあいつらを海外に行かせたんだな」








そうするしか、私には思い浮かばなかった







あんな精巧な爆弾をつくるあいつに、また、追い詰められると思った








それなのに、まさか人そのものに爆弾を取りつけるなんて








「ちゃんと先のことまで考えられてなかった。だから零を…」



「A。君がしたことは間違ってない。僕は大丈夫だ」



「…絶対、首輪爆弾(それ)どうにかするから。死なせたりしない」



「心強いよ」




電波も遮断された特殊な強化ガラスに覆われた部屋で1人、降谷零という男は優しく微笑んでいた



こんな状況だというのに。






焦りなど1ミリも感じ取れなかった






.












景が生きていることは、限られた人しか知らない。

だから、このことは伝えずに解決したい。



きっといつでも零を殺せるのに、そうしないのは、死んだかどうか分からない景と私をおびき出すためだから


景に伝えれば、必ず彼は零を助けるために動く




それならば名前が割れていない私が秘密裏に動くしかなかった

それが、最善だった








地下シェルターを出て、私は警察庁へと向かった


プラーミャのこと、もっと調べないと


3年前のことももっとちゃんと。








今日行われたという高木刑事と佐藤刑事の結婚式は、どうやら訓練だったらしい。


さすがにまだ結婚しないか、結婚したら職場離れないとだしね、なんて考えながら、資料を集める





気が付けば日付もまわって10月29日。




サーバーを強化していたからいいものの、今でも何者かが侵入しようとアクセスをしているらしい





景を、探しているんだとすぐに分かった





家で資料を探すわけにはいかない







景に、知られちゃいけないんだ

信頼→←隔離

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す