夢見た世界 3【名探偵コナン】

邂逅 ページ35

某日



私はジンに頼まれたデータを持って組織のアジトに来ていた



事ある事に場所の変わるアジトに嫌気がさしながらも指定された場所での受け渡しが終わった後の事だった







「貴女…フォール、だったかしら？」





「……あら、可愛いお嬢さん、こんにちは」












み、宮野志保ちゃんだっっ…！




えっ、あ、え、ちょっと待ってっ、めっっっちゃ可愛……っ





っと、いけないいけない。取り乱すところだった。





「名前知ってくれているのね！嬉しいわ、シェリー」





組織の幹部の名前は調べ済み。誰がこの時点で幹部にいるのかどうか知っておきたいからね。






「貴女も私を知っているのね」






「こんな可愛い子、知っておきたいに決まっているわ」





原作開始5年前ってことは…もしかして13歳の宮野志保ちゃんでは…？？？






「今日はどうしたの？また情報提供？」






知ってるんだ、私が情報屋だってこと。









「そうよ。またあの男に頼まれたの」






「大変なのね」






「それが仕事だもの。それよりシェリーはここで何を？」







「…内緒」







「ふふっ、貴女も秘密主義なのね？」








「まあね。それより…」







志保ちゃんが何か言いかけたところで、誰かの声がそれを遮る





誰かが近付いてくる気配がしてそちらを見れば長髪の男が立っていた





「…ライ？」






「ホォー…情報を得るのが早いな」








「私、情報屋なの。コードネームはフォールよ」







あ、赤井秀一…！







そうか5年前から組織に入ってたからもうそろそろだとは思っていたけど…！！





てことはもう明美ちゃんと付き合っててその繋がりでシェリーちゃん紹介してもらって任務こなして幹部にってこと！？






や、幹部以外の名前も調べておくべきだったな…




って、待ってさっき思わずライって言っちゃったけどまだ諸星大時代じゃないよね！？あの感じなら平気だよね！？










「ライというコードネームは先程貰ったばかりなのだが…いつ知った？」





ちょうど考えていた時に投げかけられた質問。




でも、私は笑顔を崩さない。








「舐めないでくれる？私、巷じゃ有名な情報屋なの」







「フォールと言ったか？」








「フォーリンエンジェル…堕天使よ、よろしく、新入りさん？」









それじゃ、と言い残し私はその場を後にした







ライからの鋭い視線には気付かないフリをして。

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