夢見た世界 3【名探偵コナン】

指示 ページ34

数日後





私は久しぶりに警察庁を訪れていた






今日は任務の報告の為に呼ばれていたのだが。






一通り任務の報告をし終わっても、私はその場から動かなかった






「…どうした、満島」





「橋田さん」






上司の橋田さんは私の顔を見て、少し何かを察したような表情をした







…分かるんだね、これだけで。











「…」










公安の人には、敵わないんだな…あの2人だけじゃなくて。













「…」







「…満島。大丈夫だ。お前がしようとしていることは間違っていることじゃない。」







「橋田さん、」






「言いづらい事だとは思うが、お前はその話をするために今もまだここに留まっている…それが答えなんじゃないのか、満島」









「…そう、ですね」











仕方がない、と思ってもいいのだろうか










彼らを危険なことに巻き込んで…









でも、原作では、こうなってしまっていたんだし、私は…











「…公安の、」











私は、こうするしか、ないんだと、思ってしまったんだ











「…潜入捜査官の増員を、要請します」















私1人じゃ、あの組織には太刀打ちできない
















…仲間を、頼っても、いいのかな












危険なことで、いつ死ぬか分からないこの道へ引きずり込んで…










そう何度も考えた










でも、原作通りに進めなければどんな化学変化があるか分からない








分からないなら、分かる道に、進める他ない…








絶対に、死なせたりなんてしないから…












だから…











「…1人目は警察庁警備局警備企画課の、降谷零を」











許して、こんな私を









「…裏の理事官に伝えておこう。他のメンバーはこちらで決めても良いか？きちんと見極めたい。降谷くんは、元よりこちらで話に挙がっていたからそのまま本人に伝えておくよ」







「…はい、ありがとうございます」








2人目は、きっと景光くんが選ばれる










「…満島、2年間1人でよく頑張ったな」







「…」







泣きそうになる涙をどうにか堪えて、私は橋田さんを見た









「降谷くんとは同期だろう？…こらからは支え合って任務当たってくれ。これからも頼んだよ」





「…はい」









ごめんね、そして、ありがとう








私の中の5人は、本当に桜のように、逞しくて華やかに、








とても輝いて咲いていた

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