Track：１８ ページ19
「やっぱ、無理？」
「ん･･･」
最近、つわりが酷いです。だからご飯は松潤に作って貰っています。
「はあ･･･」
こんなときに限ってバカ(大野)は北海道に行っちゃうし･･･ニノは自宅療養中な上にバカがニノをフルボッコにした事件以降、ニノはバカ不在でも来なくなった。
松潤は時々来て私の代わりに家のことをしてくれる。櫻井は甘ったるい香水を纏ってくる。そのニオイを嗅ぐと死ぬほど気持ちが悪くなる。それは自覚してくれてる。
相葉は･･･つわりでゲーゲーしてる私を看病してくれてる。
「A、ご飯食べる？」
「食べたいけど･･･まだ気持ち悪い･･･」
すると相葉のお腹が豪快に鳴った。
「あっ･･･」
「･･･私に遠慮しないで食べてきて。まだ何にも食べてないでしょ？」
「でも･･･」
「･･･俺が交代するよ。ついでに仮眠して」
「･･･いいの？」
「ん･･･」
「ありがと」
相葉がリビングに行くと松潤が背中をさすった。
「･･･もうヤダ」
「･･･大丈夫」
私のつわりが落ち着いたのは夕方だった。
せっかく松潤が作ってくれたお昼ご飯は冷めていた。
「何か･･･ごめん」
「別にいいよ。冷めても平気なの作ったから」
「･･･」
「ただいまぁ」
ん？ただいま？？――その声の主はスーツケースの他に荷物を持っていた。
「･･･」
「何？」
「いや、荷物が増えてるな･･･と」
私が荷物の方を指さすと「ああ」と言った。
「何か･･･スタッフに結婚祝いされて･･･」
事の発端は数日前のトリプルめでたい日に大野がサイン入りの婚姻届を私に差し出してプロポーズをしてくれた。
でも、承諾は出来なかった。その理由を知ってるニノと松潤はバツが悪そうな表情をしていた。理由を知らない大野は「はあ？」という表情をしていた。
そんな大野に私は「結婚はするよ？でも、考えたいことがあるの」って言った。
そうしたら大野が「結婚はするんだよね？！なら、結婚発表していい？！」って。だから私は「うん」と言ってしまった。
「呆れた･･･」
それが間違いだった。
「･･･」
すると、大野はニノがソファに座っているのに気が付いたらしく、大野は――
るその時だった。その場に相応しくない音楽が流れた。ハッとした私はパーカーのポケットからスマホを取り出すと画面には俵堂のAが表示されていた。
「･･･潤」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 2人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ありす | 作成日時：2021年10月17日 23時
