Track：１２ ページ13
「･･･」
「･･･あれで良かった？」
ベッドに腰掛けているとニノが顔を見せた。
「･･･うん」
「･･･A」
「何？」
「･･･俺はメンバーやAの為なら俺はヒールになるから」
「ニノ･･･」
「せめてそのぐらいはさせて」
――っていうのがあった。
「･･･」
「ふぁ〜あ･･･。Aちゃん、おはよ〜･･･」
平日の午後２時に後頭部をポリポリ掻きながら起きてきた。
「もう午後だよ」
「どおりで静かなわけだ。あれ？大野さんは？」
「ん？用があるからって帰ったよ」
「なぁ〜んだ。一緒に行こうと思ってたのに･･･」
私が大野の名前に反応したのに何故か気が付いた相葉は私の頭をワッシャー！！と犬みたいに乱した。
「･･･」
：
「･･･みんなが仕事って･･･」
「･･･私は松潤が居てくれる方が気が楽」
「･･･そんなに大野さんと一緒に居たくないの？」
「･･･」
「子供の父親がニノだって大野さんに知られたくないの？」
「･･･違う」
「じゃぁ、何なの？」
「･･･」
何から言ったらいいのかは判らない。でも私は暫く黙ってから口を開いた。
「･･･智は私が何をやってるか知らない。だから、私のせいで智に･･･ニノ、松潤、櫻井、相葉･･･嵐のみんなに･･･何かあったら耐えられない」
私が鼻を啜ると松潤はティッシュを差し出した。
「･･･何か、ごめん」
その時だった。
「ただいまぁ〜･･･って、潤！！妹泣かせたのか！？」
「ち、違うって！！」
「そうだよ、バカ兄貴。ホルモンバランスのせいて泣いたの･･･つうか、何しに来たの」
「あ、そうだった。来週、お前の誕生日だろ？もう帰るからさ･･･それと、じいさまの司法解剖の報告書」
兄貴から茶封筒を受け取ると報告書を見た。
「んで、潤にはこっち」
「おお〜。飯は？」
「食ってない。何？お前が作ったの？？」
「そ。Aが戦闘不能で」
「あ〜･･･」
「兄貴、奈木さん元気？」
「ああ。何で？？」
「明日会いたい。都合付けて」
「あ、ああ･･･？」
「･･･A、悪巧みしないの」
「･･･してないよ？」
「いやしてる」
...続く
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作者名：ありす | 作成日時：2021年10月17日 23時
