【stpr】Dark Strawberry Land -２-

＊７３話＊【鳥肌】 ページ26

思ってた以上に埃付いてて吃驚…




本当にずっと開けてなかったんだろうな、あの扉…




『……………ん？』ピタッ




なーくん「…ん？どうしたの？」




私は今の自分の言葉にある疑問が生まれた




なーくんも動きが止まった私にキョトンとする




『あのさ…』




なーくん「うん」




『あの扉からあんなに埃が出てくるって事は…』




なーくん「うん…」




『それだけ…開けてなかったって事でしょ？』




なーくん「うん、俺はここ数ヶ月は開けた覚えは無いね、開ける意味ないし…」




『じゃあさ…』




私はゆっくりなーくんの顔を見る




『メイドはどうやってあそこに日記を入れたの？』




なーくん「…!!!」




『隠す時にメイドが開けてたなら、私たちが埃被ることはないじゃない？もしメイドが数ヶ月前に隠してたら埃が溜まるのは分かるけど…そんなのおかしいよね…？』




……………




怖ぁぁぁぁぁい!!!!!




いや自分で言っててめっちゃ鳥肌立った…！




めっちゃ怖いけど、まぁ日記はペラッペラの紙切れ1枚だから…頑張れば扉の隙間から入れれば何とかなるけど、それでも怖いわ…




なーくん「……」プルプル




『あれ？なーくん？』




なーくん「そ…そ、そ…」プルプル




プルプルとずっと震えるなーくん、どうしたんだろ？




『どうし…』




なーくん「そんな怖いこと言わないでよぉぉぉ!!!!」




『…!!?なーくん!?』




地団駄を踏みながら、涙目でパタパタと日記を振り回すなーくん




なーくん「俺ぇ…そういうの怖いんだよぉ…」




『えぇ！そうだったんだ…なんか、ごめん…』




申し訳なさに押されながら、なーくんに頭を下げ謝罪を入れる




なーくん「ううん、俺こそごめん…かっこ悪いよね…」




『えっ…？』




綺麗な紫色の前髪の指先で触り、苦笑いを浮かべるなーくん




『どうして？私そんな事微塵も思ってないよ？』




なーくん「本当？」




凄く心配そうな目線を向けられる、本当の本当なんだけどな




このくらいでかっこ悪いなんて誰も思わないよ、寧ろ変に強がられるより素直な可愛さで好感が持てる




『私嘘つかないもん、かっこ悪いだなんて思ってないよ』




なーくん「…！フフッ…なら良かった……ほら！日記読もっ！」




『あっ、うんっ…！』





笑顔になったなーくんは、トコトコと歩いて空中ブランコに座った

＊７４話＊【いじめ】→←＊７２話＊【埃】

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