【鬼滅の刃】心が読める…はずなのにな…「続編」

60話 【僕は味方だから】 ページ33

私は泣きながら走った、色んな感情が込み上げてきた




勝手に我が物顔でお饅頭を取った禰豆子に対する怒り…




禰豆子にも、平然と愛を伝える善逸に対する怒り…




勝手に盗み見して善逸を傷つけた自分への怒り…




善逸は悪くないかも知れない、禰豆子から貰って純粋に食べただけかも知れない…




炭治郎や伊之助の分も買っていた、結局は皆で食べるから、お饅頭を食べた事には怒っていない…




けど…禰豆子が嘘ついてたら音で分かるんじゃないの？




それとも…嘘ついてても禰豆子なら良いの？




朝言ってくれた言葉は何だったの？




………




あれ…何で？




霞柱様のお屋敷に来たの？




私は泣きながら走ってた、無意識で此処に…？




〜恋柱様「本当に好きな人は心が分かってるのよ」〜




恋柱様が頭をよぎった




カラカラッ




音の方向を見る




霞柱様「A？」




霞柱様…




霞柱様「どうしたの!?こんな夜に…」




霞柱様は少し眉を下げながら、駆け寄ってきてくれた




霞柱様「泣いてる…？」




自分では止まったと思っていた涙は、流れ続けていた




ギュッ




霞柱様「よしよし…もう大丈夫だよ」




霞柱様が頭を撫でながら言ってくれる




私は泣いた、人生で初めてこんなに泣いた




その間も霞柱様は何も言わずに、抱きしめていてくれた




『ありがとう…ございます…落ち着き…ました』




霞柱様「そう、おいで…家に上がって」




そう言って霞柱様は私の手を取る




ーーーーー
『お邪魔します』




霞柱様「どうぞ」




居間に連れて行って貰い、お茶を出してくれた




霞柱様「聞いても良い？何があったか…」




………




霞柱様「もし、辛かったら話さなくて良いよ…？僕はAの味方だから」




…！味方…




『大丈夫です…霞柱様になら話せます』




霞柱様は「うん」と頷いて私を見た




『今日、お饅頭を買いに行きましたでしょう？』




霞柱様「うん」




『そのお饅頭を買った相手に、今日…目覚めた後に告白されたんです』




霞柱様のお茶を飲む手が止まる




霞柱様「あの、善逸って人？」




『はい、正直嬉しかったんです…善逸の事は恋愛対象として好きでしたから』




霞柱様「うん…」




『それで、蟲柱様とお話した時に霞柱様の柱合会議でのお話になったんです』




霞柱様「うん…」




『それで霞柱様のお屋敷に伺おうと、玄関に向かう途中で台所の前を通ったんです』

61話 【好きだから、悲しい】→←59話 【お饅頭】

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