【stpr】愛する妹が彼氏を連れてきた【桃】【青】

1話【妹の紹介したい人】 ページ2

俺には妹がいる




名前はA、歳は俺より４歳下




大学を卒業してから就職した会社で、ずっと働いている




整った顔に優しい性格…「全世界の可愛いが集まって生まれた存在がA」と言っても過言じゃない




俺はよく周りの人に「シスコン」という4文字を言われることがあるけど、逆に考えてみてほしい




自分のたった1人の妹がAなんだぜ？シスコンにならない方が頭イカれてんだろって話




小さい頃からAは聞き分けが良く素直で、寂しがり屋だけど頑張り屋さん、守ってあげたくなる小動物のような表情を沢山見せてくれた




俺はAのおかげで、この25年間を生きてこられたんだ




そんな天使のような妹が、数日前にこんなことを言ってきた




〜A「あのね、お兄ちゃんに紹介したい人がいるの」〜




ドラマとかで聞いたことがあるような言葉




この言葉を、Aは恥ずかしそうにしながら俺に言った




すっごく寒気がしたんだ、恥ずかしそうにするAはくっそ可愛かったけどっ…




俺は確信してる…




「紹介したい人」…Aが今日、この家に連れてくるであろうそいつが…




俺にとって最大の敵になることをっ…！




ーーーーー
約束の時間が刻一刻と近付いてくる




何度も何度もスマホを確認するけど、時間はじわじわと進む一方




いつ来るんだ…もう来るのか？




ソワソワして落ち着けない、なんだこれ…何だこの気持ちっ…




落ち着け、とにかく落ち着け俺…！




Aには俺がいるんだから、そんな色恋沙汰はありえないっ…！




そ、そうだ…もしかしたら、会社の"女の子"の同僚かもしれない




勝手に色々決めつけるのはまだはy…




ガチャ




『っ…!!』




玄関の鍵が解錠されて、扉が開いた




2人分の足音がこちらに近付いてきて、俺のいるリビングに入ってきたのは…




A「おまたせお兄ちゃん！」




「初めまして」ペコッ




笑顔で俺を見る愛しい妹と、ペコッとお辞儀した男だった




…男で合ってるよな、こいつ




可愛らしい顔してるけど男だよな、骨格的に…あと声ガッサガサだな、ヤギかよ




それで、Aはなんでコイツを紹介しようと…




A「お兄ちゃん、彼は水嶺ころんくん！私の彼氏さんだよ」








「「「「「「私の彼氏さんだよ」」」」」」








『はっ…？え…？』

2話【天使とヤギ】→←＊Profile＊

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