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「…、わぁ」
彼の言葉に従い、顔を上げれば自然に声が漏れた。
俺の視界には、
絵に描いたような嘘のような満天の星空。
丁度木々を潜り抜け原っぱのような部分に辿り着いたらしく、俺と空の景色を遮るものは何もない。
少しこの場所は高くなっているのだろうか。
地球は丸い、そう実感できるような快然たる景色。
そう、例えるならば幼い頃両親に連れて行って貰ったプラネタリウムそのものを見ているようだった。
…こんな景色、写真やテレビの世界だけだと思っていた。
ましてや現実に、日本でこんな星空を見れるところがあるなんて。
自分が目の当たりにすることが出来るなんて思ってもみなかった。
視界では捉えきれない星の数。
なぞる様にして首を動かす。
すると首がどんどん上を向いて、いつの間にか見上げすぎて後ろに倒れそうになった。
「っふ……、なにしてんの」
バランスを崩し、よろける俺を見て、いのちゃんは笑った。
だけど、不思議と悪い気はしなかった。
それは、「行くよ」と手を差し伸べてくれる君が、背景の星空と綺麗にマッチして非現実的な美しさを表現していたから。
そんな些細な事なのかもしれない。
「裕翔は、好きだと思った」
彼に手を引かれるのは2度目だと思いながら、その原っぱの中心で腰を下ろす君に続いて、俺も座り込む。
手を引かれて居た為、距離感がおかしくなったのだろうか。
こんな広い原っぱで妙に密着して座ってしまったことを、彼の声に振り向いた時に気づいてしまい、俺は少し気まずくなってお尻１個分君から離れた。
「男はあんまり興味持つやつ少ないんだけどさ」
いのちゃんの続ける星の話に、俺は慌ててずれた思考を戻すためにもう一度星空を見上げる。
飲み込まれそうになるほどの星の数。
こんな時、『綺麗だ』という言葉しか生まれない自分の語彙力を何だか無性に悔しく感じた。
「圧巻だよ」
俺の目線は相変わらず星空を見上げたままだったけれど、俺の言葉に、隣のいのちゃんが得意げに笑うのがわかる。
この島の魅力を今まで沢山教えて貰ってきたけれど、正直これが一番胸に響いた。
圧巻されたの言葉の意味には、島の魅力を伝える君への意も込めて。
「いや…うん、すごい、すごい気に入った。ありがとういのちゃん」
だからこんな素直な感謝も喉元からするりと飛び出してきて、俺は君に微笑みかければ、つられて俺を見た君の眼が大きく広がった。
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あんこ(プロフ) - ユリアさん» ユリアさん！ありがとうございます｡ﾟ(ﾟ＾∀＾ﾟ)ﾟ｡時間かかってしまいすみませんでした！是非、ゆといの楽しんで頂けると嬉しいです！！ (2018年9月30日 12時) (
レス) id: 3a4575744a (このIDを非表示/違反報告)
ユリア - あんこさん、完結おめでとうございます！遅くなってすみません。まだ最後まで読んでいないのでゆっくり読もうと思います！新作はやまいのですね！やったーー(*´ω｀*)嬉しいです。新作の方も楽しみにしてます！ (2018年9月30日 0時) (レス) id: 5d6e48b7e5 (このIDを非表示/違反報告)
あんこ(プロフ) - めめさん» ありがとうございます！！1番しっとりした作品にするつもりです。見守って頂けますと幸いです。よろしくお願いします！ (2018年9月15日 23時) (レス) id: 3a4575744a (このIDを非表示/違反報告)
めめ(プロフ) - すごくしっとりしたこのお話の世界観が好きです。更新頑張ってください！ (2018年9月15日 22時) (レス) id: edc3e92603 (このIDを非表示/違反報告)
あんこ(プロフ) - 佐々木さん» 佐々木さんコメントありがとうございます(/*´ `)/いやむしろドキドキ初挑戦中です(笑)ytin.....頑張りたい！！！(笑) (2018年7月3日 22時) (レス) id: 3a4575744a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あんこ
| 作成日時：2018年6月16日 22時
