7話【初めて私の眼を…】 ページ9
私たちは山を降りた
ーーーーー
降りている途中で、急に伊之助が私の前に立った
『なあに?』
伊之助はグゥ〜っと顔を近づけて言った
伊之助「お前、何でんなもんつけてんだ?顔見せろ!」
私の口隠しを取ろうとした伊之助の手を誰かがグッと引いた
善逸「Aちゃんが顔を見せなくないのはきっと理由があるんだ、だから無理やり取ろうとするな」
伊之助「はぁ?顔が見えなきゃ雌か雄か分かんねぇだろ?それに取ろうとなんてしてねぇ、めくろうとしただけだ」
善逸「何言ってんの!?こんなに華奢で!いい香りして!かわいい声で!かわいい名前で!スカート履いてるのに女の子だってわかんないの!?それに取るのもめくるのも変わらねぇよ!」
善逸と伊之助が言い合いをしてると、炭次郎が私の腕を引いて聞いた
炭次郎「嫌なら勿論取らなくていい、けど辛くないなら理由が聞きたい…Aはもう俺たちの仲間だ、隠し事などはして欲しくない」
なんて真剣な目で訴えるのだろう
でも…この眼を見せてもいいの?
〜子供「悪魔の眼!悪魔の眼!悪魔の眼!」〜
大嫌いなこの眼…
伊之助「おい!見せんのか見せねぇのか?」
『2つ約束してほしい…まずじっくり見ないで、そして伊之助もその猪の被り物を取って欲しい』
伊之助「何で見せなきゃいけねぇんだ!」
善逸「当たり前だろ!名前を聞くときは自分から名乗るように、人に物を頼むなら自分もやれ!……それとも何?見せれねぇの?この弱猪」
伊之助「はぁ〜〜!?見せれるっつうの舐めんなよ!おい、しっかり目に焼きつけろ!」
そう言って伊之助は猪の被り物を取った
『!?』
見えてきた綺麗な顔立ちに、思わず眼を見開いた
伊之助「なんだ…文句あるか?」
『ううん、違うの…綺麗な顔だなって』
伊之助「ッ!い…いいから早くお前も見せろ!」
私は静かに紐をほどき、うつむきながら取った
そして静かに顔を上げた…
…やっぱ無理
『もう…いいよね』
ガシッ
『…善逸?』
やめて…見ないで…せっかくできた仲間に
捨てられたくないよ
善逸「…綺麗」
『ふぇ?』
善逸「こんなに…こんなに綺麗な眼初めて見た」
善逸は掴んでない方の手で私の頬を持ち顔を上げた
善逸「真夜中に浮かぶ満月のような瞳」
…瞳?私の瞳を見てる…?
『…ッ……ウッ…』
私の眼から涙が溢れた
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alice rose(プロフ) - あいうさん» ありがとうございますm(_ _)m (2021年1月19日 18時) (レス) id: a666e6cc6f (このIDを非表示/違反報告)
あいう - 面白いですね (2021年1月19日 16時) (レス) id: 1883dbefc1 (このIDを非表示/違反報告)
alice rose - あおいさん» そうなのですね、すみません…変えるられるようにしても良かったのですが、設定等でいざこざが出来てしまうので固定にしました、それでもタイトルを褒めていただきありがとうございますm(_ _)m (2020年11月3日 12時) (レス) id: a666e6cc6f (このIDを非表示/違反報告)
あおい(プロフ) - すごく読みたくなるタイトルで開いてみたら主人公の名字が魔美夜。なんだか感情移入がしにくいかな (2020年11月3日 7時) (レス) id: 777a49a0dd (このIDを非表示/違反報告)
alice rose - 胡桃さん» コメントありがとうございます。とっても嬉しいです!これからもよろしくお願いいたしますm(_ _)m (2020年8月30日 14時) (レス) id: a666e6cc6f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:alice rose x他1人 | 作成日時:2020年8月30日 9時