日常38 ページ4
−黒尾鉄朗side−
時刻はすでに深夜二時。
『黒尾、そろそろ寝たほうがいいんでないの?』
「……心配」
『大丈夫だよ、もう血も止まってるし、皮膚が切れてる訳じゃないんだから』
「そー?」
『そー』
変なところで気を使うA。
まぁ、俺でも気は使うけど、Aは女で俺は男な訳だから、ねぇ。
結構頼ってくれればいいのに。
「一緒に寝るか」
『そーね』
なんだかんだでプリンを食べ、歯を磨き、二人で布団に入る。
『眠たい』
「ねんねしな」
『子供か』
俺もAももうほぼほぼ眠っているふわふわした状態。
意味のない会話が続いているが、そういうのがまぁず俺の癒しだったりする。
『手ェ痛〜い笑』
「だろうな……背中トントンしてやるよ…」
『背中関係ないじゃん笑』
「触りたかっただけですよ」
『きゃあ素直』
「はーいうるさいですよ〜」
Aの背中を小さくトントンと規則的に触れると、少し安心してくれたようで、しばらくすると寝息が漏れてきた。
小さな肩、細い手首、骨に触れられるくらいの細い体、女の子らしい触り心地、可愛い寝顔。
十年見ているはずなのに、まだじっくり見ていられる。
この先何があるだろう。
きっと想像もできないようなことがたくさんあるのだろうな。
不安がないわけでもない、でも多分、Aがいればやっていけると思う。
俺はAのことを頼りにしてるんだから。
「お前も頼れよな〜……」
Aは微かに、《ん…》と言った。
多分寝言なんだろうけど、今の俺にはそれで十分だった。
さぁ、寝よう。
一番好きな人の隣で眠って、一番好きな人の一番近くで目覚める。
独占欲?いやいや。
男なら当然のことなんじゃない?
「おやすみA。いい夢を……」
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高嶺紺(プロフ) - 九月三十日後に記入してくださった方々には返答は致しませんが、本当に長い間、どうもありがとうございました。 (2020年9月30日 22時) (レス) id: 9ad00cd8f8 (このIDを非表示/違反報告)
高嶺紺(プロフ) - ゆうさん» コメントありがとうございます!好きだった漫画が終わっちゃった時みたいな気分になるのが嫌でなかなか終わりにできないんですけど、やっぱ長いですよね〜笑やっぱりそろそろ潮時なんでしょうか…うふ。これからもきゅんきゅんして頂けるとよう頑張ります! (2019年1月8日 17時) (レス) id: 48321b2d0a (このIDを非表示/違反報告)
ゆう - 運命的な出会いがとってもキュンキュンしました!長いなー、、とは、思いましたが、でもやっぱり、自分の好きなアニメだとどこまでもみれるなーー。と思いましたwwやっぱ、ハイキュー最高ですね!これでもまだ語り足りないんですけどここら辺でおいとまします!ww (2019年1月5日 19時) (レス) id: de93f0d8c4 (このIDを非表示/違反報告)
ゆう - 神主さn((主さん!!最初から全部見させていただきました!黒尾を愛する甘えたさんな仔猫ちゃんと、夢主を好きすぎる変態でイケメンでかっこいい黒猫さんの、おはなしがとても面白かったです!!っていうか、黒猫さんがかっこよすぎて、たまんなかったです!!最初の (2019年1月5日 19時) (レス) id: de93f0d8c4 (このIDを非表示/違反報告)
高嶺紺(プロフ) - Ayakaさん» 身体の心配、わざわざありがとうございます。最近はだいぶ精神的にも安定しており、完治までもう少しかなと言ったところです。毎日更新できるようになるまではもう少しかかるかと思いますが、できる範囲でバリバリ頑張ろうと思ってます!なので、宜しくお願いします。 (2018年12月26日 16時) (レス) id: 3bd0552c57 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:高嶺紺 | 作成日時:2018年4月4日 11時