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side→有栖川
「…汚いな」
ルミリオンの攻撃を受けた治崎が呟く
治崎は自分の袖で頬を擦りながら
エリちゃんに話しかける
「戻ってこい壊理
殺されちゃう?何度言ったらわかるんだ
おまえは人を壊す
そう生まれついた」
「――――――ダメ…!
やっぱり…」
エリちゃんが怯えた顔で
私たちに訴えた
「聞かなくていい!」
「いつも言ってるだろう
おまえの我儘で俺が手を汚さなきゃいけなくなる
おまえの行動一つ一つが人を殺す
呪われた存在なんだよ」
「自分の子に何でそんなこと言えるんだ!!」
「ああ…?そうか
そういう話だったな
俺に子などいない」
治崎がそう発言した直後
床が粉々に砕け
咄嗟に『三月うさぎ』を使ってジャンプした
それにしても
「はやっ」
粉々になった床は
針山のようにこちらに襲いかかる
「エリちゃんがどうなってもいいって言うの…!?」
「この子ごと…!」
「ああ
壊れても支障はない
すぐに修復すれば蘇生できる
原型を留めていなくとも元通りに治せる
その子は身を以て知ってるハズだ」
「この子はお前の道具なんかじゃない!!」
「壊理が傷を負ったらどうする
この状況下
治せるのは俺しかいないぞ」
エリちゃんを抱え直して
ルミリオンにここを任せて
私たちは離脱しよう
そう思った直後
真横から銃声が鳴り響いた
銃弾は頬を掠め
頬から火が出るような熱が襲う
ぽたぽたと赤い液体が床に滴り落ち
水溜まりを作った
「あぁ…だいじょ…!?」
「大丈夫」
しかしこの銃弾
まさか
「『チェシャ猫』…!
『チェシャ猫』!!」
個性が発動されない
「今の修復で逃げ道は封じた
その個性も」
「こいつを撃ち込まれりゃ
消えちまいやす」
白装束が銃を構える
そして治崎もまた床に触れ
棘を破壊した
「ちょっとごめんね」
再び粉々になった床でルミリオンのマントが
私たちを包み込む
「ヒーローのマントってかっこつけだと思ってやした」
「クロノ!」
暗闇の中で
何があったのかは分からなかったが
「ヒーローがマントを羽織るのは!
痛くて辛くて
苦しんでる女の子を包んであげる為だ!」
そんな声が聞こえた
マントから顔を出してみると
ルミリオンが二人を相手しているのが見えた
「相手をよく見て!!
次の行動を予測する!!
一介のヤクザとは思えない身のこなしだ!
お前は強いよ治崎!
でもね!!
俺の方が強い!!」
ルミリオンが治崎を殴る
「もう指一本触れさせない!!
二人まとめて倒してやる!!
おまえの負けだ
治崎!!」
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珱夢(プロフ) - お疲れ様でした。楽しく読ませていただきました！ (2019年5月6日 23時) (
レス) id: 28a548fff2 (このIDを非表示/違反報告)
名無(プロフ) - 元姫さん» ありがとうございます!頑張ります!! (2019年2月6日 23時) (レス) id: 0fdfaa66b3 (このIDを非表示/違反報告)
元姫 - とてもおもしろいです！更新楽しみにしています！ (2019年2月6日 22時) (レス) id: 5cc9b8b817 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：名無 | 作成日時：2018年12月1日 10時
