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寒気がした。ぞわりと身体を駆け回る悪寒。気持ちが悪くて、ほとんど無意識に私は自分の身体を抱くようにして腕を両手で強く掴んだ。痛いという感覚はなかった。


『…なんでこんな悪夢ばっかり』


こっちに来てから良い夢を見た記憶が無い。不気味で恐ろしく意味のわからない夢ばかりを見ている。


『っ…』


自分でも訳がわからなくて何故か涙が零れた。額を伝って服に落ちていく。止めようと瞬きをするが、さらにぽたりぽたりと涙が出るばかり。


『はぁ…っ』


ぼやけて滲む視界の中で時計を見る。やはり見えなくて目を擦った。まだうっすらとフィルタのかかったような世界が見える。針が指しているのはいつも起きる時間。準備をしようとまず顔を洗いに行った。





今日の仕事がひとつ終わって、休憩がてら黒服さん数人と散歩をしに公園まで来た。近くのベンチに座って目の前にいる鳩を眺める。
すると。


「今日は上手く行ったようだな」

「はい。どうにかですけど」


…本気?やめてよ。なんでなの、探偵社と遭遇とかだめ。危ない。とりあえず逃げる、隠れる!
​───────と、動き出そうとした時。


「く、国木田さん!あれ!」

「なっ!」

『あ』


見つかった。敦くん恨んじゃうよ?私は逃げようとしてたのになんで見つけちゃうかなあ。まあ、これも運命?
黒服さんたちが銃を構えるのが見えた。


『先日ぶりですね、国木田さん』

「奇遇だな」

「どっ、どどどうしますか!?」

『どうもしないよ』


国木田さんと数秒睨み合っていたが、ぴりぴりした空気はあまり好きじゃない。それにずっと朝から眠いしだるい。体調が悪いというわけではないけど精神的にちょっとね。
ぱあっ、というような感じで私は両手を広げた。


『今日は疲れてるんで。あ、歓談でもします?』

「するやつがあるか」


まあそうですよねと軽く流した。敦くんは落ち着いたようで国木田さんの隣でいつでも動けるように構えている。黒服さんたちもだ。
じゃあさようなら、と云おうとしたのだが、それは突然の出来事のせいで遮られてしまった。


「あれ…何ですか!?」

『なっ!?』

「なんだ…?」


それはいつか見た光景。四つの影が上から降ってくる。ドッという大きな音とともに現れたのは、組合の四人。​───────トウェイン、ホーソーン、ミッチェル、メルヴィルだった。


『これは…!』

「あれ、そっちの方が早かったのか」

「早く…終わらせよう…」

「え…!?」

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九ノ瀬 杏璃栖(ここのせ ありす)(プロフ) - 謝花さん» ありがとうございます!そう言って貰えて嬉しいです!!頑張ります!(泣) (2019年4月9日 22時) (レス) id: a597ec67e5 (このIDを非表示/違反報告)
謝花 - 中也さんカッコいい可愛い!更新頑張って下さい! (2019年4月9日 13時) (レス) id: cfb76e4621 (このIDを非表示/違反報告)
九ノ瀬 杏璃栖(ここのせ ありす)(プロフ) - 薙(nagi)さん» ありがとうございます…!!!!初めてコメント頂けてうれしいです(泣)がんばります〜!! (2019年3月11日 16時) (レス) id: 382e747ebe (このIDを非表示/違反報告)
薙(nagi) - 凄く好みです、更新頑張って下さい! (2019年3月10日 19時) (レス) id: 43e3ad1e0e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:九ノ瀬 杏璃栖(ここのせ ありす) | 作成日時:2019年1月4日 18時

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