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『……にゃん』
「あんま煽ンな」
『煽ってなんか…！というか云わせたのは中也でしょ…』
この世界、何でもありすぎて逆に怖い。例えば、謎の異能者とすれ違って猫耳と尻尾が生える異能を発動されたり。まあ今その状況なんだけども。恥ずかしすぎて死ぬ、ほんとに！
・
約一時間前 帰り道の路地にて
『疲れた…。歩きすぎた、今日は』
「大丈夫かァ？まだ明日も任務だぞ」
『社畜頑張ります』
道路側を中也が歩く。他愛もない会話を続けて、暗い路地を進む。すると、少し向こうに何時もなら見ない人影があった。
『ん？人…？』
「何時もは居ねぇよな」
その人影は、私たちの方に歩いてきた。特に何も考えず、ただすれ違ったと思ったその時。
「異能力【───────】」
『中也！』
「おい、A！」
これでも幹部補佐。幹部に危害が加わるより私が被害を受ける方がマフィアにとって明らかに得。咄嗟に中也を庇うようにして場所を入れ替わった。その人影を捕らえようとしたが、一瞬のうちにどこかへ消えていた。
『…何か変わった？』
「いや、俺には何時ものAに見える」
『じゃあ、大丈夫か！』
そんな軽い気持ちで考えていた。家に帰って洗面台へ。鏡を見ると…。
『ほえ！？』
「どうした！？」
猫耳と尻尾が生えていた。はっきりと鏡に映ったそれは、私に動揺を与える。
中也がすぐに来てくれたけど、恥ずかしすぎて見て欲しくない。
『な、なんでもないから！』
「ンなわけないだろ」
冷静に中也はこっちへ近づく。私はもう諦めて、中也の方を向いた。
『ご覧の通りです』
「…………は？」
中也もキョトンとした表情で私を見る。
「可愛いな、それ」
『は！？』
中也の発した一言で私は羞恥に襲われる。そんなことは知らず、中也は私を抱き寄せた。
「にゃん、て云ってみろ」
『……にゃん』
「あんま煽んな」
───────というわけで、今に至る。
・
中也はなにか思いついたようで、私を離してどこかへ行った。その間に私は、再び鏡に目を向ける。
夢じゃない。というかあの異能、どんな時に使うんだ。
そんなことを考えていると中也が戻ってきた。その手には何か服があって…。
『…何、それ。中也ってそんな趣味あったの？莫迦にするわけじゃないけど』
「違ぇよ！首領に貰ったんだよ。エリス嬢が着ないっていうからな。というわけで、これ着てみろ。幹部命令な」
『……はい』
line 88→←line ???─Reminiscence─
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九ノ瀬 杏璃栖(ここのせ ありす)(プロフ) - 謝花さん» ありがとうございます！そう言って貰えて嬉しいです！！頑張ります！(泣) (2019年4月9日 22時) (
レス) id: a597ec67e5 (このIDを非表示/違反報告)
謝花 - 中也さんカッコいい可愛い！更新頑張って下さい！ (2019年4月9日 13時) (レス) id: cfb76e4621 (このIDを非表示/違反報告)
九ノ瀬 杏璃栖(ここのせ ありす)(プロフ) - 薙(nagi)さん» ありがとうございます…！！！！初めてコメント頂けてうれしいです(泣)がんばります〜！！ (2019年3月11日 16時) (レス) id: 382e747ebe (このIDを非表示/違反報告)
薙(nagi) - 凄く好みです、更新頑張って下さい！ (2019年3月10日 19時) (レス) id: 43e3ad1e0e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：九ノ瀬 杏璃栖(ここのせ ありす) | 作成日時：2019年1月4日 18時
