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＊ ページ38
私の息が整うまで待ってくれていた二宮くんは、少し…いや、すごく驚いた表情で。
「あ、あの…伝わったでしょうか…」
私が恐る恐るそう聞くと、
「そんな告白………初めてだわ」
恥ずかしそうに手で口を覆った。
「…雅紀はどうなったの」
「お断り…してきました…」
「告白されたんだ」
「はい」
「でも、俺がいいって？」
「そうハッキリ言われると恥ずかしいです…」
「お前の"エンディング見たい"発言のがよっぽど恥ずかしいわ」
「…」
「んー……」
二宮くんは体の前で両腕を組むと、じっと私の目を見つめた。
「本当にいいの？」
「二宮くんが…いいです」
「本当に？」
「本当の本当にっ」
「ふーん……なら、ツラ貸せ」
「えっ」
二宮くんの指先が私の顎先に伸びてきて、少し強引に顔を上げられたら
「お前の感覚で話せば、書き換えが必要でしょ？」
なんとも甘い声が降りかかる。
「書き換え…？」
「お前が相葉雅紀を攻略するために作ったセーブデータなんて、こっちはとっとと消したいわけ」
「…」
「絶対…後戻りなんてさせないから」
二宮くんの指先に、きゅっと力が入る。
そして、それを合図に目を閉じれば……
「A………俺も好きだよ」
最高の言葉と共に、温かく、優しいキスが、私のくちびるに、そっと…。
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作者名：ミト
| 作成日時：2017年8月10日 18時
