＊ ページ11
「ねぇ、それさぁ…」
じとーっと私を見るマコは、そろりと小さな声で言った。
「フラグ…立ってない…？」
「…」
はて。
フラグ？？？
「なに、フラグって。どこにも立ってないよ」
「だってさ、相葉くんと手繋ぐために猛練習したのに結局は二宮くんと繋いで家まで帰るとかもう完全なるフラグじゃん。二宮くんと結ばれるフラグ！」
「は…は？何言ってんの！んなわけないじゃん」
二宮くんと私が？結ばれる？ないない。
あるわけない。
確かに手を繋いで帰ったけども、あれは"実践練習"だ。彼もそう言っていた。
実際に私は、手を繋げる雰囲気や仕草もあの時のおかげで習得したつもりでいる。
今度は…相葉くん相手に本番なのだ。
「ふーん…？まぁいいけど？」
マコはテーブルに頬杖をつき、ニヤリと笑った。そして話題はまた、相葉くんとのデートに戻る。
「今度はどこに行こうとしてるの？」
「それがね〜…なかなか思いつかなくて」
「アスレチックとかは？」
「んっ？」
聞き慣れない言葉が出てきた、とマコに耳を傾け聞き直す。
「だからぁ、アスレチックで体動かして遊ぶのはどう？って」
「ほぉー…」
"体を動かして遊ぶ"
それは私にとってできれば避けて通りたい遊び方だった。
「時期も今がちょうどいいんじゃない？夏になると暑すぎてとてもじゃないけど遊べなさそうだし」
「んー…体を動かすのはちょっと…」
「相葉くんと触れ合えるチャンスがあるかもしれないのに？」
「えっ」
それなら話は別だ。
「私ね、一度だけ彼氏とアスレチックで遊んだ事あるんだけど結構触れ合うよ」
「えー…それは彼氏だからでしょ？」
「いやいや、助け合いっていうの？支え合ったり手を取り合ったり」
「ふむ…」
「しかも"アスレチック"という健全なスポットだから、いやらしさが全くない」
「な、なるほどぉ…」
これは良い事を聞いたかもしれない。
アスレチック…相葉くんなら一緒に行ってくれそうだし、それで誘ってみるかな…。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1340人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「嵐」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：水兎
| 作成日時：2017年7月11日 16時
