今日も私は黄昏れる【誰ソ彼ホテル】 (ページ12)

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氷麗―12― ページ12

音子side

音「ルリさんは、ルリ"ちゃん"なんですね」

A先輩は、私は"音子"と呼び捨てなのに、ルリさんは"ちゃん"付けなのにふと疑問を抱いた

『音子ちゃんって呼ばれたかった？』

音「うへへ、それもいいですね。でもA先輩に音子って呼ばれるの、気に入ってるのでそのままでお願いします」

『そうね、音子は音子って感じだし』

どういうことだ

私ってそんなに音子って感じなのか？

『ルリちゃんはね、氷麗の事知らなかったの。だからなんとなく気に入っちゃった』

音「え!?ルリさん、氷麗様のこと知らなかったんですか!?」

ル「？前にも聞かれたけど、その"つらら"って何なの？」

『そうそう、だから私もつい"テレビや雑誌は見ないの？"って聞いたのよ』

音「ルリさん、氷麗様は今大人気沸騰中のモデルなんです。そしてその人こそここにいるAさんのことです」

ル「え……えぇ!?」

あれだけ雑誌やCM、街中のポスターになっているのに知らない人がいるなんて

さすがルリさん、驚き方も可愛くて萌え

『自分でも言うのもあれだけど、私のこと知らない人がいるなんて驚いたわ』

ル「ご、ごめんなさい、綺麗な人だなぁとは思ってたんだけど、有名な人だって知らなくって……私が住んでたのも東北の田舎で、貧乏だったからあんまりテレビとかも見なくて……」

『私は有名人だからって距離置かれる方が居心地悪いし、逆に良かったわよ。それに、私が"氷麗って知ってる？"って聞いたら、"冬の寒いときはよく家の屋根にできます"って言うから、私笑っちゃった！可愛いでしょ？』

なぜいきなり"つらら"について尋ねられたか分からない様子で、素直に答えるルリさんを想像してみる

可愛い……萌え

ル「恥ずかしいぃぃ……」

音「そういえば、ルリさんは麻雀しないんですか？」

ル「やるわけないでしょ。ギャンブルよ？ギャンブル！」

ギャンブルに嫌な思い入れでもあるのか、すごい拒否反応だ

『別にお金賭けなくてもゲームは出来るわよ』

ル「そうなの？」

音「その様ですね。今度一緒にみんなから教えてもらいませんか？」

『そういうことなら、いつでも教えてあげる』

ル「嫌よ、別にやる機会もないし」

『麻雀が嫌ならトランプとか』

音「A先輩ってなんでも強そうで勝てる気がしないんですけど……」

『そう？試してみる？』

音「また機会があればで」