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───11月
私はあの日から、
必要の部屋に用意された
大きなガラスの水槽の中で過ごしていた
湖にいても良かったが、
それだと自我を失った時
近付いた生徒を襲うかもしれないと
生徒の身の安全をダンブルドアが考えた結果だ
私の監視役として
毎日薬を持ってきてくれる
スネイプは勿論
事情を知っているシリウスが来てくれていた
彼は、ルーピンは、
私が自我を失った時
1番危険に晒される為
雨の日以外来ないようにとお願いしているのだ
彼に会いたい、なんて
そんな事をぼんやりと考えていると
ガラスがコンコンと叩かれる
音のした方に目を向ければ
そこに立っていたのはシリウスだった
「どうしたの？」
「君に朗報があるんだ、
どうやら明日は雨が降るらしい。」
「…本当に？」
「ああ、間違いないよ。」
こんなに分厚いガラス越しでも
会話ができるのだから不思議なものである
多方、ガラスに何か仕掛けがしてあるのだろう
「リーマスが君に会いたがってたよ。
どうして彼だけ雨の日以外
ここに立ち入らせないんだ？」
「そんなの、分かってるくせに」
まあね、とシリウスは肩を竦めると
椅子を引っ張ってきて私の前に腰掛ける
じっと見られるのもなんだか恥ずかしかったので
私は大きな水槽の中を泳ぎ回ることにした
水の中で魔法も使わず息ができて
揺れるエメラルドグリーンの尾が目に入る度に
私は人魚なんだなと
改めてその現実を思い知らされる
「なあ、A。」
「どうしたの？」
「私は君のことが好きだ。」
「……何？告白の練習？」
「違う、君に言ってる。」
突然のシリウスの言葉に
私は思わず息をするのを忘れてしまった
今、なんて？
「ずっと前から、リーマスが君を好きになる前から
私は君が好きだったんだ。」
「冗談はよしてよね」
ケラケラと笑ってみるも
シリウスは全く笑わない
まさか＿＿＿
「えっ、本気なの？」
「私は女の人を口説く時は嘘を言わないんだ。
＿＿＿ああ、別に見返りは求めてないよ
君とリーマスの関係を
邪魔するつもりもないからね。」
まさかのシリウスからの告白に
私はある事を考えてしまった
でもこれは私の我儘で、
彼の好意を利用することになる訳で、
「もしも君がリーマスの事を思って
彼と別れたいのなら、私はいつでも協力するよ。」
そんな私の心の中を読んだみたいに
彼は、シリウスは、
今私が一番欲しい言葉をくれた
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usagi(プロフ) - 黒雷さん» そう言って頂けて、作者は嬉しい限りです。最後まで御付き合い下さり本当に有難う御座いました！ (2020年2月22日 18時) (
レス) id: a60327fc69 (このIDを非表示/違反報告)
黒雷(プロフ) - 物語の最初からイッキ見させて頂きました。ストーリーの長さも丁度よく、とても面白かったです。物語の後半になるにつれて私のよわよわな涙腺が崩壊しましたTT本当にいい作品でした。 (2020年2月22日 16時) (レス) id: ee55560686 (このIDを非表示/違反報告)
usagi(プロフ) - 弐七さん» 最後まで御付き合い頂き本当に有難う御座いました！いえ、こちらの作品で使用しているイラストは私が描いたものではなく、Picrewのlococoで作成したものになります：) (2019年12月16日 17時) (レス) id: 569eb0a44e (このIDを非表示/違反報告)
usagi(プロフ) - Emmasakuraさん» 最後まで御付き合い頂き本当に有難う御座いました！2人のその後、ぜひ書かせて頂きます：) (2019年12月16日 17時) (レス) id: 569eb0a44e (このIDを非表示/違反報告)
usagi(プロフ) - no nonさん» 最後まで御付き合い頂き有難う御座いました！！2人のその後、いいですね！ぜひ書かせて頂きます*゜ (2019年12月16日 17時) (レス) id: 569eb0a44e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：usagi | 作成日時：2019年12月8日 11時
