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───Rainy day
「もうすぐでクリスマスなのに
なんで雨が降るの？雪じゃないの？」
「でもそのお陰で、君は今人間だ。」
「まあそうだけど…って
シリウス！勝手に食べないで」
私はトンクスに貰った
ケーキを味見する
シリウスを睨みつけた
「リーマスはそんなことしないわ
……あ、ごめん」
思わず口から出たその名前に
シリウスが眉を顰めたのを見て
私は慌てて口を閉ざした
「リーマスなら、こう言うだろうな
''A、私にも少しくれないか？''って。」
いつかの彼のその言葉が
あのくたびれた笑顔が
走馬灯のように駆け巡っていって
胸が締め付けられるように苦しくて
「そうね、彼ならそう言うわ
そしてあげないって言ったら
分かりやすく唇を尖らせて拗ねるの
あの可愛い顔ったら…」
「君は、まだリーマスのことが好きなのか？」
「
にっこりと微笑めば
ふうん、と
再びケーキを味見するシリウス
私はもう何も言わなかった
「そういえば、
君に言わなきゃいけないことがある。」
「なに？私明日死ぬの？」
突然黙ってしまったシリウスに
私の心臓はバクバクと音を立てる
まさか＿＿
「明日じゃない、三日後だ。」
三日後？
三日後といえば
「え？クリスマスイヴ？嘘でしょ？
私ご馳走もケーキも食べられないまま死ぬの？」
「え？何だって？」
予想外の返答に
シリウスは拍子抜けしたようだった
「おいおい嘘だろ、余命宣告されたのに
自分の命の心配よりもご馳走の心配か？」
「そりゃあそうでしょ
食べることの方が大事なんだから」
呆れたように溜息を吐いた
シリウスに背を向けて
私は大きく深呼吸をした
本当は、すごく怖かった
襲い掛かってくる得体の知れない恐怖
私はそれに気付かないフリをするように
無理に笑ってみせたのだ
「私は君が最期まで笑っていられるように
精一杯手を尽くすよ。」
「そうね、じゃあ早く
その口を閉じてくれる？」
「それは断る。」
嫌味混じりに言った言葉は
シリウスによってすぐ却下される
けれどそんなくだらない
やり取りが楽しくて
この平和な時間が
いつまでも続いてくれればいいのにと
私は心からそう願っていた
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usagi(プロフ) - 黒雷さん» そう言って頂けて、作者は嬉しい限りです。最後まで御付き合い下さり本当に有難う御座いました！ (2020年2月22日 18時) (
レス) id: a60327fc69 (このIDを非表示/違反報告)
黒雷(プロフ) - 物語の最初からイッキ見させて頂きました。ストーリーの長さも丁度よく、とても面白かったです。物語の後半になるにつれて私のよわよわな涙腺が崩壊しましたTT本当にいい作品でした。 (2020年2月22日 16時) (レス) id: ee55560686 (このIDを非表示/違反報告)
usagi(プロフ) - 弐七さん» 最後まで御付き合い頂き本当に有難う御座いました！いえ、こちらの作品で使用しているイラストは私が描いたものではなく、Picrewのlococoで作成したものになります：) (2019年12月16日 17時) (レス) id: 569eb0a44e (このIDを非表示/違反報告)
usagi(プロフ) - Emmasakuraさん» 最後まで御付き合い頂き本当に有難う御座いました！2人のその後、ぜひ書かせて頂きます：) (2019年12月16日 17時) (レス) id: 569eb0a44e (このIDを非表示/違反報告)
usagi(プロフ) - no nonさん» 最後まで御付き合い頂き有難う御座いました！！2人のその後、いいですね！ぜひ書かせて頂きます*゜ (2019年12月16日 17時) (レス) id: 569eb0a44e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：usagi | 作成日時：2019年12月8日 11時
