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──某日
「シリウス、私もう耐えられない」
「落ち着くんだトンクス」
その日、2人は三本の箒に居た
店に入ってくる人達は
皆寒さに体を震わせていて、
「いくらAの頼みだからって
死ぬまでリーマスに嘘をつき続けるなんて…
Aは何も悪くないのに！」
そう、彼女は何も悪くないのだ
だから彼女を悪く言うルーピンに
私は腹が立って仕方が無かった
裏切られて傷ついたのは分かる
腹が立つのは分かる、
けれど＿＿＿
「彼女と約束したんだ、
今更後戻りはできない。」
「辛いのよ、」
思わず口から零れたその言葉に
シリウスは、はたとその顔を上げた
「何が辛いんだ。嘘をつき続けることか？」
「表向きに言えばそうよ、
でも本当は違う」
「そんな事だろうとは思ったよ。」
シリウスはバタービールに口をつけると
一息ついてからその口を開いた
「彼はね、いつも私越しにAを見てるの
ええ、本人は気付いていないわ」
そう、気付いていない
けれど彼女の事を悪く言い続けるのは
そんな自分を守る為だ
嫌いになれない自分を追い詰めて
無理矢理嫌いになろうとしているだけ、
「リーマスったら寝言で彼女の名前を呼ぶのよ
それも情事の後に。信じられる？
ついさっきまで私の事を抱いていたくせに
眠りについた途端彼女の事を想ってるの
私じゃ、埋められないのよ」
本当はそんなこと思いたくなかった
小さな、穴だと思ってた
けれどその穴は見た目は小さくとも
奥はとても深くて
私なんかじゃ埋められなくて
「雨が降った日はね、リーマスったら
一日中ずっと上の空なの
それに凄く悲しそうな顔で外を眺めてて」
「今だけだ、時間が経てばそんなことは＿＿」
「Aは知らないのよ、
自分の存在が彼にとってどれほど大切なのか
自分の存在がどれだけ彼を生かしていたか」
そう、彼女が居なければ
きっと彼は生きていけない
けれど彼女はもう＿＿＿＿
「ねえ、シリウス
Aを救う方法はないの？
Aは、もう生きられないの？」
「私の手には負えないよ。」
テーブルに突っ伏して泣き始めたトンクス
そんな彼女に何も言うことが出来ず
シリウスはただただ
その様子を眺めていたのだった
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usagi(プロフ) - 黒雷さん» そう言って頂けて、作者は嬉しい限りです。最後まで御付き合い下さり本当に有難う御座いました！ (2020年2月22日 18時) (
レス) id: a60327fc69 (このIDを非表示/違反報告)
黒雷(プロフ) - 物語の最初からイッキ見させて頂きました。ストーリーの長さも丁度よく、とても面白かったです。物語の後半になるにつれて私のよわよわな涙腺が崩壊しましたTT本当にいい作品でした。 (2020年2月22日 16時) (レス) id: ee55560686 (このIDを非表示/違反報告)
usagi(プロフ) - 弐七さん» 最後まで御付き合い頂き本当に有難う御座いました！いえ、こちらの作品で使用しているイラストは私が描いたものではなく、Picrewのlococoで作成したものになります：) (2019年12月16日 17時) (レス) id: 569eb0a44e (このIDを非表示/違反報告)
usagi(プロフ) - Emmasakuraさん» 最後まで御付き合い頂き本当に有難う御座いました！2人のその後、ぜひ書かせて頂きます：) (2019年12月16日 17時) (レス) id: 569eb0a44e (このIDを非表示/違反報告)
usagi(プロフ) - no nonさん» 最後まで御付き合い頂き有難う御座いました！！2人のその後、いいですね！ぜひ書かせて頂きます*゜ (2019年12月16日 17時) (レス) id: 569eb0a44e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：usagi | 作成日時：2019年12月8日 11時
