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「私は入学式の日、
グリフィンドールに組み分けされた
彼女を見て驚いたよ
珍しい東洋人だから、と
言われればそれまでだが
それ以上に彼女は人を惹きつける
何かを持っていたんだ。」
ぽつり、ぽつりと
その日の事を思い出すように
ルーピンは話し始めた
「私は人生に絶望していてね。
人狼だというハンデを抱えて生きていくには
この世界は辛すぎたんだ…
彼女はそんな私に希望をくれた、
彼女はあの日の事を覚えていないかもしれない
けれど、あの日彼女が私にかけてくれた言葉は
私を絶望から救い出すには十分だったよ。
あの日も確か、今日みたいな大雨の日だったな＿＿」
あれは彼女が、Aが3年生の頃だった
私が脱狼薬をスネイプに貰っていた時
彼女がたまたまその場に居合わせ
私の正体を知ってしまったのだ
ああ、きっと怖がられる
気味悪がられる、また、ここから追い出される
「先生、人狼だったんですか？」
「……そうだよ。」
「なんか、かっこいいですね」
「……え？」
覚悟した私に彼女から掛けられた言葉は
予想していたものとは全く違うもので
私は思わず拍子抜けしてしまった
「えっ、私なんか変なこと言いました？」
「君は、私が怖くないのかい？」
驚いたような顔で目をぱちくりさせる彼女
その顔をしたいのは寧ろ私の方だ
「怖い訳ないじゃないですか、
だって薬飲んでおけば別に
私達のこと傷付けたりしないでしょう？
それに＿＿＿＿」
彼女は私に向かって手を伸ばす
「先生は、人を傷付ける代わりに
自分を傷付けるような人だから」
私の顔に刻まれた傷に触れ
にっこりと微笑んだ彼女
そんな彼女に鼓動はどんどん早くなって、
「私誰にも言いません
やっと見つけた先生の居場所を
奪うようなことしたくありませんから、」
静まり返った廊下に響く
雨が窓を叩く音
「それに、私先生のDADAの授業が大好きなんです
だから居なくなられたら困ります
…………えっ、先生？！」
私はそこで初めて自分が
泣いてしまっていることに気付いた
いい歳をした大人が、
しかも生徒の前で泣くなど情けない
慌てて涙を拭おうとした私の手を
彼女の細長い指が掴んだ
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usagi(プロフ) - 黒雷さん» そう言って頂けて、作者は嬉しい限りです。最後まで御付き合い下さり本当に有難う御座いました！ (2020年2月22日 18時) (
レス) id: a60327fc69 (このIDを非表示/違反報告)
黒雷(プロフ) - 物語の最初からイッキ見させて頂きました。ストーリーの長さも丁度よく、とても面白かったです。物語の後半になるにつれて私のよわよわな涙腺が崩壊しましたTT本当にいい作品でした。 (2020年2月22日 16時) (レス) id: ee55560686 (このIDを非表示/違反報告)
usagi(プロフ) - 弐七さん» 最後まで御付き合い頂き本当に有難う御座いました！いえ、こちらの作品で使用しているイラストは私が描いたものではなく、Picrewのlococoで作成したものになります：) (2019年12月16日 17時) (レス) id: 569eb0a44e (このIDを非表示/違反報告)
usagi(プロフ) - Emmasakuraさん» 最後まで御付き合い頂き本当に有難う御座いました！2人のその後、ぜひ書かせて頂きます：) (2019年12月16日 17時) (レス) id: 569eb0a44e (このIDを非表示/違反報告)
usagi(プロフ) - no nonさん» 最後まで御付き合い頂き有難う御座いました！！2人のその後、いいですね！ぜひ書かせて頂きます*゜ (2019年12月16日 17時) (レス) id: 569eb0a44e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：usagi | 作成日時：2019年12月8日 11時
