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そんなの＿＿＿
''あなたの事が心配でご飯も食べれず
日に日にやつれてる彼を見て
あなたは何も思わないの？
自分が彼をあんな姿にしてるとは思わないの？
責任は、感じないの？
このままずっと死ぬまで
彼に迷惑を掛け続けるつもり？''
''結局あなたも私と同じ
自分のことしか考えてない
彼がどうなろうと関係ない
自分さえ幸せならそれでいいのよ''
＿＿違う
''違わないわ、あなたは我儘な子供よ
喰べる訳でも無いのに
彼を縛り付けて離さない
いえ、絶対に離そうとしない''
＿＿＿＿＿違う、私はただ
彼は私が居なきゃダメだと思って
''それはあなたの勝手な想像よ
自分の望みを投影しているだけ
彼はね、あなたがいなくても大丈夫なの
今までだってそうやって生きてきたんだから''
少女の冷たい視線に
思わず向けていた視線を逸らす
''まあ、どっちにしろ
私がスポットに立った時点で
彼の事は喰べるから
それが、私の生きる道
人間なんかじゃなく、
人喰い人魚としての生きる道''
少女はにっこりと笑うと
私に向かってその手を差し出した
''今のうちに、この手を取っておけば
あなたは絶対に死んだりしないし後悔もしない
きっと、この手を握ったことを感謝するわ''
ふと彼の、
愛おしい彼の顔が脳裏を過った
くたびれた笑顔に頼りげのない背中、
私を酔わせる掠れた声音、
''あなたはこの手を取るべきよ
そうすれば全てが上手くいくの
だから、さあ、
スポットを私に渡して''
私は＿＿＿
差し出された少女の手に向かって
ゆっくりと自分の手を伸ばす
そして、その手を、思いきり振り払った
''なんてことするの！''
私は、貴方の手なんてとらない
自分のことは自分で決める
過去も、今も、そして、この先も
''ここでスポットを渡さなかったこと
後悔しても、知らないから''
後悔なんてしない、
私は自分の意思で最後まで生きていく
''弱虫のくせに、1人じゃ何も出来ないくせに''
よわむしでも、いいの
''いいわ、あなたがそのつもりなら
少しだけ待ってあげる
でも必ずスポットは奪うから
後から後悔して泣きついてきたって
知らないからね''
その少女が悔しそうに顔を歪め姿を消した時、
私の名を呼ぶ彼の声と共に、
辺りを包んでいた暗闇に光が差し込んできた
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usagi(プロフ) - 弐七さん» 有難う御座います、凄く嬉しいです。是非、最後まで楽しんでいただければと思います：) (2019年12月8日 12時) (
レス) id: 569eb0a44e (このIDを非表示/違反報告)
弐七(プロフ) - あーーー！！！もう！！このシリーズ読んで何回泣いたんでしょうか…。もう、もう、言葉が出ないほど甘くて、切なくて、二度ほど読むのを止めたくらいです（笑）。でも本当に心がぐっと掴まれる作品だと思います。最終章楽しみです。もう待ちきれません。 (2019年12月6日 22時) (レス) id: c70bc84ad6 (このIDを非表示/違反報告)
usagi(プロフ) - エマさん» 有難う御座います、次の更新は12月の中旬になってしまいますが実習を無事に終えて必ず戻ってきますので！二人の結末を最後まで見届けて頂けると嬉しいです：) (2019年12月1日 15時) (レス) id: 569eb0a44e (このIDを非表示/違反報告)
usagi(プロフ) - 梨音さん» コメント有難う御座います、2人の結末がどうなるのか、一緒にしっかりと見届けましょう！ (2019年12月1日 15時) (レス) id: 569eb0a44e (このIDを非表示/違反報告)
usagi(プロフ) - no nonさん» いつも有難う御座います！二人がどんな結末を迎えるのか、最後まで見届けて頂けると嬉しいです：) (2019年12月1日 15時) (レス) id: 569eb0a44e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：usagi | 作成日時：2019年11月26日 22時
