夏の恋は君と (ページ2)

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彼の仕事柄、毎日会うとかは信じられない。

私的には何もなくていいから顔は毎日見ておきたい。一緒に住むことになったときはそれが叶う、なんて思ったけど、そう思い通りにはいかないもので。

誕生日も最初と最後しか会えなくて、記念日なるものはあるようでない。
私もそうだけどお互いに束縛がなさすぎる。

強いて言えばこの、ピアス。

「ん、お揃い」

その一言で急に彼女なんだ、と実感したんだっけ。小さな、花火のように光るこのピアスはその細やかな光りと同時に、私に希望を与えた。

そんな風に懐古しながら、何しようかな～、明日休みか、なんて思いながら買ってきた雑誌を開く。

元々私も彼もお互いに雑誌をめちゃくちゃ買ってたっていうのとか、意外とお互い読んでる雑誌を読み始めたらおもしろかったっていう理由で、家には山ほど雑誌がある。
毎月見るだけ～って思いながら買ってしまう前に彼が出たことある雑誌を今日お迎えした。

今月は衣装の話なんだ～、彼もNEWSの衣装作っちゃうんだもんな...すごいよな、なんて思っていたら案の定彼が出てきた。

基本的に彼の雑誌を読むのは、あんまり得意じゃない。見せつけられてる気がして、。

かっこよくて、かわいくて、アイドルの貴久。

そんなのずっとわかってるけど、それがわざわざ見せつけられるのが怖くて、考えたくないけどもっと嫌なのはこんなこと思っちゃう私。

年なのかなんなのか、三十路にもなると涙腺緩くなるのかな。
はぁお前のせいだよ！こんにゃろ！って思いながらアイドルな貴久を眺めつつビールを飲み干した。

1人で部屋の中から見上げる花火は本当に居心地が悪い。