ネモフィラを君に-side story-

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深澤side


今日俺は照に告白する


彼女の気持ちを無駄にしない為にも、これ以上自分の気持ちに嘘はつきたくない




お気に入りの服を着て何度も鏡を見て部屋をぐるぐると回っていると照から着いたとLINEが来た



「おっつー」


普段通りを装って挨拶すると照が俺を見るなり口を開いた


『似合ってるじゃん』

「あ、ありがとう…照もかっこいいじゃん」


最近は制服でしか会っていなかったから、久しぶりに見た照の私服にドキドキする


『ふっかとデートだからな』

「デッ…!?」


これは照が悪い！動揺して言葉詰まったじゃんか！


『ほら、変顔してないで行くぞ』

「してねーよ！」



目的地まで電車で隣同士に座ったり並んで歩く


今まで当然の様にしていた事が今はすごく緊張して、嬉しかった



『やっぱり混んでるな』

「うん」


クリスマスイヴのスカイツリーはカップルや家族連れで混んでいた


「そういやクリスマスのイベントって何だったの？」


『あー大した事じゃないんだ。ただ19時になるとあのクリスマスツリーが点灯するのと、その時に願い事を唱えれば叶うっていう迷信』


照の指さした先には確かに大きなクリスマスツリーがあった


『どうしてもこれが見たかった訳じゃないんだけどさ、一人だし行くとこもないと思ってたら誰かさんが急に』


「悪かったな」


『俺は嬉しかったけどね』



なんて反応したらいいか分からずに

「どこ行こっかー」なんてお店を探す俺は可愛くないな

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