いつひら ページ6
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｢お前らうっさいわ！こっちまで声響いとんねん！｣
視線の先でちらちらと黄色が瞬く。
顔を上げ私たちを視界に入れた彼の表情は私たちを煽ることこの上なくイキイキとしていてそれがまた燻っていた小さな苛立ちをじわじわと逆撫でた。
｢おーおーシャオロンお前いいご身分やなあ！！！｣
｢なんやシッマ羨ましいんか〜？｣
｢羨ましいに決まってんだろお前ぇ！！｣
｢大先生勢いやっば、唾飛んでるめぅ｣
｢お前弁当貰えんくなるぞ｣
｢あーんAちゃん！これは違くてなあ〜！｣
トントンに頭をはたかれた大先生が媚びるように弁解し始めたのを横目にシャオロンの横に座っている彼女を眺める。
真っ白な肌、長くふわふわとした茶色い髪、頬も唇も薄いピンク色に染まり
ぱっちりとした瞳は未だ大声で会話をし続ける彼らを見つめ楽しそうに細められていた。
女の子だなあ、なんて思っているぱちっと彼女と視線が交わる。
こちらを見てふわりと笑った彼女は控えめにひらひらと手を振り反射のように私も振り返すと安心したようにまた笑って隣の彼に視線を戻した。
可愛い仕草も、クスクスと肩を揺らす控えめな声も、恐らく彼女の好きな人であろう彼を見つめる熱を孕んだ表情に
全部ぜんぶ、私には出来ないものだからと諦めにも似た劣等感がじくじくと胸を蝕む。
ああ、上手く笑えているだろうか。
子どもみたいな独占欲。
幼なじみなんてポジションに甘えていたのは私のくせに。
恵まれた友だちにひたすら甘えてなにもしてこなかったのは私のくせに。
…おおきくなったら、なんて幼い夢を口にしたのは彼のくせに。
｢A｣
届いた声に弾かれたように顔を向けた。
｢昼飯食べようや！｣
さっきまでの怖いくらいだった低い声と表情は何処へやらからりと笑ったロボロが私の手を引く。
置きっぱなしにしていたお弁当達をゾムとショッピ、ひとらんが大移動していて(コネシマとマンちゃん、チーノの分はその場に置きっぱなしにしていたが)
｢まあシャオさんはそこで楽しんでおればいいやろ俺Aさんの隣もーらった！｣
｢いやチーノの席ないから｣
｢うせやろお前ら｣
｢トントンはよ来いやパン食わせたる｣
｢なんで俺の分までセッティングしとるん…｣
｢｢…………｣｣
また優しい彼らに甘えてしまっている私は、冷たい目で静かに睨み合っていた水色と黄色に気付かない。
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すず(プロフ) - 更新待っています！夢主さんもチーノも頑張って欲しい！ (2022年12月14日 23時) (
レス) @page23 id: aa81562ec0 (このIDを非表示/違反報告)
涼風(プロフ) - ちびごん1さん» ちびごん1さんコメントありがとうございます…！のろっのろ更新ですが気長にお待ちいただけると嬉しいです( ; ; ) (2020年11月4日 23時) (レス) id: 97d9ef33fd (このIDを非表示/違反報告)
ちびごん1 - 更新待ってます！夢主ちゃんがんばえ！！ (2020年10月8日 17時) (レス) id: 4fdb0260c0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：涼風 | 作成日時：2018年6月1日 22時
