にじゅうとあまりひとひら ページ21
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｢ん〜〜〜〜！！うますぎん！？｣
｢大袈裟だなあ｣
いざ実食。満面の笑みで喜びを露わにするチーノにつられて笑ってしまう。思わず謙遜してしまったが自分の作ったものを褒めてもらえるとは凄く嬉しい。
ほんまのことやし…と少しぶすくれた表情をする彼に今度は素直にありがとうと返した。
その言葉にぱちくりと瞬きした彼はにへら、と笑ってまた零す。
｢んも〜〜〜そういう時は感謝せえ！って堂々としてればいいのに｣
｢感謝せえ！｣
｢なんかAさんが言うのちゃうな｣
｢おい｣
なんて軽口を交わしながらまったりした時間を過ごす。
ぱくぱくと食べ進めてはハッとし、｢勿体なかった…｣とちまちま食べては、またどんどん口に運ぶスピードが早くなるチーノ。その姿を見てそんなに喜んでくれるんだなあと暖かな気持ちになった。
つい一昨昨日はこのお弁当ひとつのことであんなに落ち込んでたのにな。大先生が食べてくれたのとチーノが掛けてくれた言葉でだいぶ心が軽くなったのを自覚している。そのうちお礼をしようと胸に留めたところでそういえばさ、と昼休憩始めのことを話し出す。
｢あっはっは！ショッピくんんなこと言っとったん？｣
｢笑い事じゃないよ…勢い凄かったんだから｣
｢は〜笑った、見たかったわあ｣
｢約束してるわけじゃないのにいつの間にか集まってるんだもん｣
別に私たちみんなわざわざ約束を取り付けて昼食を共にしてる訳じゃないのだ。大抵同じ組同士で固まってそれぞれ購買に行ったりお弁当を食べたりしている。まあ女の子の視線から逃げたいだとか何とかで結局はみんな屋上に集まっていることが常なのだが。
大先生は女の子と食べるのだって多くあるしロボロやエミさんも委員会で別に食べる時もある。チーノやショッピくんは私たちとは学年も別だし、私とシャオロンだって一緒に食べようと約束してるわけではなかった。
なかったけど、
『今日のおかず何〜？？』
『ん！いただきます！』
『うまあ』
『今日はあそこで食べようや！』
『ごちそうさまでした！』
ずっとずっと隣で食べてたのになあ
例の朝からまともに顔も合わせない彼の声が頭に響いて離れない。暗く濁った感情がまた浮かび上がってくる。ため息を吐いてしまいそうになるがチーノが横にいることを思い出して飲み込んだ。
そんな私を知ってか知らずか全部見透かすような彼の瞳がこちらを向く。この子はいつも真っ直ぐ視線を向けてくるなあと頭の片隅で思った。
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すず(プロフ) - 更新待っています！夢主さんもチーノも頑張って欲しい！ (2022年12月14日 23時) (
レス) @page23 id: aa81562ec0 (このIDを非表示/違反報告)
涼風(プロフ) - ちびごん1さん» ちびごん1さんコメントありがとうございます…！のろっのろ更新ですが気長にお待ちいただけると嬉しいです( ; ; ) (2020年11月4日 23時) (レス) id: 97d9ef33fd (このIDを非表示/違反報告)
ちびごん1 - 更新待ってます！夢主ちゃんがんばえ！！ (2020年10月8日 17時) (レス) id: 4fdb0260c0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：涼風 | 作成日時：2018年6月1日 22時
