とおとあまりいつひら ページ16
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「美味かったなあ唐揚げ」
「シッマもしっかり食ってたもんなあ」
「言うてひとつやん」
「俺も貰えばよかったっす」
頼めば作ってくれるやろAちゃんは、と届いた料理を口に運びながら交わされる言葉たちにどこかイライラが募る。しかも唐揚げかよ、俺の好物やんけ。あ、好物食われたからこんなイライラすんのか。と一人結論づけた。そう思ったらいつものように言葉も出てくるでてくる。
「こはるちゃんの弁当も美味かったで!弁当作ったの初めてやって言っとったけど」
「ほお、なに?二人付き合っとるん?」
「いや付き合っとらんよ」
「はああ?なのにあのイチャコラようかこの不人気が」
会話をするのは俺と大先生だけで普段だったらやんややんやと口を出すコネシマとロボロは何故かだんまり。ちなみにショッピくんはドリンクバーに行った。
「なんやお前ら黙り込んで、あ〜羨ましいんか?」
自分でも分かるくらいにやにやとしながら二人を煽る。けど奴らはそんなのどうでも良さそうに鼻で笑って言葉を落とす。
「いや別に、興味あらへんだけや」
「確かに可愛いけどなあタイプちゃうわ」
「ロボロさん童貞の癖に…」
心底引いた表情で帰ってきたショッピくんにロボロは喧嘩売っとんのか!!とまたもや大声を出し再びコネシマにファミレスやぞ、と言われている。アレこれさっきも見たやんな?
「そういやシャオさん明日練習試合なんでしたっけ?」
「お!そうなんよなんで知っとん?」
「しごかれてる声が聞こえたんで、」
「俺も放送室まで聞こえたなあ」
なんや変なとこ聞かれたわ、と頭を搔く。
「ん、一応スタメン選ばれたんよ」
「お前一年ときからちょいちょい入っとるもんな」
「それはお前もやろサッカー部のエースくん」
「まあやるからには成果出したいやろ」
「誰か応援来るん?」
「ああこはるちゃん来る言うとった」
「ケッ三振しやがれ」
「おん?僻みか?」
「ズッコケて顔面スライディングするのを願っとくわ」
「ロボロお前なんか今日ちょいちょい冷たくね?」
「いや?別に普通やろ」
何だか腑に落ちないがまあいいかとトイレに行くため席を立つ。途端表情を落としたように真顔になるロボロに既に横を通り過ぎた俺が気づく筈もなく。
「あいつ相当などあほやな」
「…ロボロ、」
「一番、隣におって欲しい筈の人が傍におってくれとんのにな」
「…あの子、元気なん?」
「おん、頑張っとるらしい」
「そりゃよかったわ」
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すず(プロフ) - 更新待っています!夢主さんもチーノも頑張って欲しい! (2022年12月14日 23時) (レス) @page23 id: aa81562ec0 (このIDを非表示/違反報告)
涼風(プロフ) - ちびごん1さん» ちびごん1さんコメントありがとうございます…!のろっのろ更新ですが気長にお待ちいただけると嬉しいです( ; ; ) (2020年11月4日 23時) (レス) id: 97d9ef33fd (このIDを非表示/違反報告)
ちびごん1 - 更新待ってます!夢主ちゃんがんばえ!! (2020年10月8日 17時) (レス) id: 4fdb0260c0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:涼風 | 作成日時:2018年6月1日 22時