10年愛〜＊sho.hirano＊〜

#46 ページ46

『うん、、なんか男子高生と付き合ってるみたいだもん(笑)』



「まぁ、今まで散々泣かされた分大事にして貰えよ？」



『うん。ありがとう…』



何話してるのか気になるんだろうな…



さっきからずっと紫耀が拗ねた顔でこっちを伺ってる


「フラれた腹いせな？」



『え…？』



岸に腕を捕まれて引き寄せられると耳元で



「俺、諦めたわけじゃねーから。諦め悪いのが俺の取り柄だし？今度お前が泣かされてたら遠慮なく奪いに行くってアイツに言っといて(笑)」



びっくりして耳を押さえて固まってると、、



「また明日な〜！」



って片手をひらひらと振り背を向けて行ってしまった



「A…っ！」



後ろから名前を呼ばれてビクッと肩が揺れる




そおっと振り向くと向こうから急いで走って来たらしくまだ肩で息をする怖い顔した紫耀に抱き寄せられた




「今の何？」




『何って言われても、、私も突然だったから…』




「だから行かせるの嫌だったんだよ…。」



『ご、ごめん…。』



「アイツに何て言われたん？」



『え…？えーっと、、、』



あんな宣戦布告みたいな台詞を伝えていいもんか迷っていると



「言わないとここでキスするよ」



『あ、、諦めたわけじゃないって…今度泣かすようなことがあったら奪いに来るそうです、、』




「そんな事せんもん…。」




抱きしめる力がグッと強くなり私もその背中に腕を回した




『はいはい。岸の冗談だから(笑)じゃあ帰ろっか？』



「うん、、。」



まだ不服そうな紫耀をなだめて2人で手を繋ぎ部屋まで帰った





月曜日、、、




いつも通りに出社して仕事をしてたら昼休み明けに藤ヶ谷主任に呼ばれミーティングルームへ行くと岸が居た




私たちを並ばせて交互に顔を見ながら主任が話し出す



「こないだの合同企画なんだけど…」




『はい…。』




「お前ら2人の企画がとりあえず通ったから」




「え…？マジっすか！？」




「まぁ、あとは上のお偉方さん達の判断だからどうなるかはわかんないけどとりあえず最終案の中の1つには入ったから」




『ウソ…！やったぁ〜！！岸っ！岸っ！すごいよ！！』





2人で抱き合ってはしゃいでいると




「お前らそれで付き合ってないとか本当、不思議だわ…」




呆れ顔の藤ヶ谷主任が岸を慰めるように肩を叩いて出ていった



『良かったね。もしもここでダメだったとしても改めてお祝いしようね！！』




「おう。そうだな。」

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