10年愛〜＊sho.hirano＊〜

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ピンポンピンポンピンポンピンポンピンポン


怒涛のように連打される


(えっ！？なに？？ヤダっ、、)


『うるさいなぁ！！ご近所迷惑だっつーの！！』


怒りに任せて玄関を開けると


「お前、ふざけんなよ(怒)」


玄関には2日前に見た顔が、、、


『岸、、どうしたの？』


「どうしたの？じゃねーだろ！！2日も無断欠勤してケータイも繋がらねぇし、どんだけ心配かけてると思ってんだよ」


『あ、、ごめん…。ごめ…な、さ…い。』


心配してめちゃくちゃ怒っている岸を見たら自分の情けなさと申し訳無さがこみ上げて涙になって溢れた


「バッカ！泣くなよ!!あ〜！もう無事ならいいんだよ。それ確認しに来ただけだから」



『私、岸に酷いことして傷付けたのに岸が優し過ぎるからぁ〜！岸が悪い〜！！』



この二日ですっかり崩壊した涙腺とともに号泣していると


「わかったから、もう泣くな！ほら、これ食うか？どうせちゃんと食ってないんだろ？」


手に持ったコンビニ袋を見た途端お腹が鳴って涙が引っ込んだ


『食べます、、』


岸にも部屋に上がってもらってお茶を出した



私は買ってきてくれたおにぎりを食べながらあまりの美味しさにまた涙ぐんで


『おいひい…』


「それは良かった(笑)で、お前の無断欠勤の理由はこの間の男か？」


『うん、、』



会社はマリちゃんが上手いこと誤魔化してくれてるらしい



だけど何度連絡しても私に繋がらずもう明日も来なかったら誤魔化しきれないと岸が泣き付かれて来てくれたんだそうだ



本当に申し訳無い、、後輩に心配かけて迷惑かけて何やってんだ…



「こないだここに来た時あの男めちゃくちゃ俺の事睨んでたから大丈夫かなって思ったんだよ」



『大丈夫も何も私達には何も無いし。付き合ってるわけじゃないから別れた訳でもない。だけどもう会うこともないのかな…』



「付き合ってるわけでも無いのにお前はそんなにボロボロなわけ？」


『私は…ずっと好きだったから。本当はとっくにフラれてるの。高校の時に彼女とか面倒くさいって。だけど愛されてなくても体だけでも繋がっているときは紫耀は私のものなんだって思えた。だから、、、』



「そんなの何にもならねぇじゃん。」



『そう…だけど、、』



「俺、言ったよな？もっと自分を大切にしろって。そんな関係で傷つくのお前だけじゃん。」



『そんなの分かってる…！でも好きなんだもん。どんな形でも側に居たかったの！岸にはわかんないよ、、』

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