GUILTY 〜それでも愛してる〜＊岸優太＊

罪＊39 ページ39

「優太、どうしたの？その手！！」



コンサートツアーへ向けてスタジオでのリハ中に目ざとく気づいて声を掛けてきたのはやっぱりいわげんだった




「んぁ？別にちょっと知り合いにネイリストっつーの？がいてやってくれただけ。」




「うわぁ〜岸くんが美容に目覚めるとか無いわぁ〜」



隣からグウジさんまで茶化すように弄ってくる



「別に目覚めてないから！たまたま、本当たまたまやって貰ったの！」




「でもネイリストって女やないの？」




「そうだけど、、、」



「え〜爪なんか磨いてもらって何かやらしいことになってんちゃうの！？」




そっとして欲しい時に限って廉まで騒ぎ出した…



「あのなぁー！んなわけねーだろ！ほら、続きやっぞ！！」



これ以上騒ぎ立てられないようしっしっとみんなを追い払うと



「なぁ岸くん、、、本当に大丈夫なん？」



珍しくマジなトーンで紫耀に声をかけられた




「何が？」



「何か昨日から元気ないし。あるようなフリしてるけど空元気なのみんなわかってるよ？」


さすが、、ぽやっとして見えるけどメンバーの事よく見てるなぁ…



「別に…何もねーよ？」



「ふーん、、、まぁいいけど。岸くんなら今がどんだけ大事な時期かわかってるだろうし。」




「………っ。」




背中から投げかけられた紫耀のセリフに返す言葉が見つからなかった



わかってる…全部わかってるつもりで




それでも止められない。



彼女は旦那さんを裏切ってるって思ってるんだろうけど俺もみんなを裏切ってるんだよな…




自分なりに気持ちを整理してメッセージを送ったつもりだったけど本当は不安で仕方がない




彼女が俺を選んでくれる理由なんて1つも思い浮かばなくて…



もしも、、俺のところへ来てくれたら仕事の事も全部ちゃんと伝えて許されなくてもメンバーにも彼女の事を知って欲しい


こんな風に思える人に出会えたのは初めてだから、、、

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