愛してる#31 ページ31
ICUにいるAの容態は一進一退を続けその度に眠れぬ日々を過ごしていたが漸く安定し一般病棟へ移れるよになった
ただし本来なら意識がいつ戻ってもいい状態であるのにAが目を覚ますことはなく
毎日自分の病室からAの元へと通うと時間が許す限り話しかけ続けた
かなりの重傷であった紫耀も自力で歩けるようになり朝起きるとすぐにAの病室へ行き
｢Aおはよー、今日もええ天気やで｣
カーテンを開ける
Aの病室からすぐ側にある大きな桜の木は8分ほど咲きハラハラと散る花びらが儚くも美しい
｢俺の眠姫は今日もよう寝とるな(笑)｣
ベットの横へ座り毎日見つめ続けている綺麗な寝顔に話しかけながら頬を撫でた
ほんのりと感じる体温だけがAが生きていることを教えてくれる
｢なぁ･･･もう起きてええんやで？｣
ムニッと頬を摘んでも何の反応も返って来ない
いくら検査をしても脳に異常はなくAが目を覚まさない原因は医師たちにも分からないという
心臓が止まったせいで脳に何らかの影響を及ぼしているのかもしれないと言われたけど
アレだけの事件のせいでAが目覚めることを拒んでいるのでは･･･紫耀にはそう思えてならなかった
だったら安心して目覚められるように俺がずっと呼び続けるから
｢なんか暑いな･･･｣
こみ上げる感情を誤魔化すように立ち上がると窓を開けた
｢───ｯやべ！｣
開けた途端に春風が部屋の中へと吹き抜け花びらが部屋の中にまで舞う
ベッドで眠るAの上にも降り落ちる花びらを目で追うと････････････
頬に落ちたヒトヒラの花びら
それが合図でもあるかのようにその瞳がゆっくりと開いた
｢･････････A？｣
声に反応して視線を向けるAの瞳がしっかりと紫耀を捉えた
｢しょ･･･お･･･？｣
小さく掠れた声は確かにAで
｢────A！！！｣
すぐに駆け寄りその腕に抱き寄せた
｢ここ･･･どこ？病院？｣
｢うん･･･ｯそうやで。お前死にかけて助かったのにずっと寝たまんまで･･･｣
溢れる涙を止められず抱きしめて震える紫耀をAもそっと抱き返した
｢何で泣いてるの？それに･･･その髪どうしたの？｣
｢へ･･･ｯ？ずっとこれやろ？｣
｢えっ！そうなの？でもそれじゃあ校則に引っかかるよ？｣
｢校則･･･？Aなに言っ･･･｣
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FMY(プロフ) - Aliceさん更新ありがとうございます!大好きな作品なので、ずっと待ってました(´∀｀*)これからもお時間が、できた時に更新していただけると嬉しいです！ (2020年8月19日 15時) (
レス) id: 30adcd1cae (このIDを非表示/違反報告)
somari_27(プロフ) - 改めて作品読みました。更新待ってます。 (2020年4月22日 0時) (レス) id: 80f214d597 (このIDを非表示/違反報告)
ななみ(プロフ) - 廉君のVerから読ませていただいて、紫耀君のお話を読ませて頂きました。もう…途中から胸が苦しくて、涙が止まりません。廉君とりんちゃんが幸せになったから…紫耀君もって思っていたから尚更。山岡が憎いです。この先の2人が読みたいです。更新お待ちしてます。 (2019年11月29日 14時) (レス) id: 6b92244ddf (このIDを非表示/違反報告)
ao11miyu57(プロフ) - 更新ありがとうございますm(__)m大好きな小説が更新されてて嬉しかったです。また続き楽しみです(*´ω｀*) (2019年11月23日 12時) (レス) id: bd6162dc6c (このIDを非表示/違反報告)
artn6z6(プロフ) - 更新ありがとうございます！すごく好きな作品なので嬉しいです^ ^続きが気になります…！2人が早く幸せになれますように…！ (2019年6月9日 11時) (レス) id: 121c87af95 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Alice
| 作成日時：2019年1月17日 19時
