番外編 ページ14
天月side
こんにちは、天月です。
今、僕は人の家のドアを開けています。
…実は、
「昨日スマホを落としたみたいなんだけどどこにあるか知ってる?」
と聞いたところ、泊まったときに忘れてきたんじゃないかと言われ、「これから打ち合わせがあるから」と鍵を渡されました。
「晩ごはんも作っておいて」とか言われたし。
中に入る。
あ〜、あの人の匂いだ〜なんて思いながらリビングに向かう。
あ、あった。
どうやらスマホは昨日寝てたソファーのクッションに挟まってたみたいだ。
ご飯を作るのもまだ早いし、テレビでも見てゆっくりするか。
そんなこんなでごろごろしていて、あることを思い出した。
天月「そう言えばこの前、この家に幽霊居たじゃん…。」
思い出した瞬間、ゾクッとする。
あれ、でもあの子が人間だったら結構可愛かったのになぁ…。なんて考えて現実逃避。
そうだそうだ、幽霊ってことは元は生きてたんだろ?じゃあ普通に、『可愛い子に抱き上げられた』ってことじゃないのか?
うん、きっとそうだ!!
まぁ?もし悪い霊で?
僕を殺そうとしてたなら?
先に殺してやるよ。…うん。
ふと、考えるのを止めた。
近くにトラックが停まる様な音がする。
それをトリガーに、変な気配がどんどん近づいてきて、廊下を裸足でぺたぺたと駆ける音が聞こえた。
…で、出やがった。
そうだ。もう一回この目で見てやろう。
び、美少女だったのか確かめるんだ!(異様なテンション)
そーっと廊下に繋がっているドアに近付き、音をたてないように開けた。
見渡してみるけど、誰も居ないし、何の音もしない。
幻聴かよ。
良かったー、ひと安心だと胸を撫で下ろす。
…その時。
玄関の扉が開いた。
勿論僕は何も触れていない。
…は???
そして女の子が入ってきて、鍵を閉めた。
特徴的な水色混じりの銀髪がふわりとなびいた、この前の幽霊だ。
一瞬固まってしまったが、大声で、
天月「うっわぁ、あの時の幽霊っ!!!!!」
と、叫んでしまった。
すると、空気に溶けて消えてしまいそうな綺麗な声で、
「失礼しましたぁぁあ」
と叫んで、階段の上に消えていった。
階段の、上…?
そう言えば、あそこって『物置にしたり録音用の機材置いたりしててゴミ屋敷化してるから入るな』って言ってたよね…?
呪われた機材でもあるんでしょうか!?
震えが収まらない中、ここに居るのはヤバイと思って、とりあえずスーパーに逃げた。
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ミミ - 文才ありすぎませんか? 好きです (2021年1月24日 20時) (レス) id: 5412205f13 (このIDを非表示/違反報告)
美雲 - このような、素晴らしい作品を作れるなんてとても凄いです。続き、楽しみにしています。 (2020年1月13日 16時) (レス) id: 0e776977f0 (このIDを非表示/違反報告)
たこ焼き(プロフ) - すみません…私事なのですが、苗字と、名前が被ってしまってとても読みにくいため変えてもらうことは出来ませんでしょうか? (2019年4月2日 22時) (レス) id: 9a6c0bea28 (このIDを非表示/違反報告)
ハヤテ - 夢主ちゃんは、パラジクロロベンゼンとか飴と鎖みたいな感じの曲を作るのかな? (2018年10月19日 22時) (レス) id: f0adf48f80 (このIDを非表示/違反報告)
林檎紅茶(プロフ) - 眠い(ーー)さん» コメントありがとうございます!星を押すほどの作品ではございませんよw楽しんでいただけて何よりです! (2018年9月24日 1時) (レス) id: 26bfe0290c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:林檎紅茶 | 作成日時:2018年7月3日 5時