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eml「それは、」
「好きとか、愛してるとか。エーミールは口で言うくせに、私のことなんて全然考えてないじゃん！」
勢いよく机を叩いたのはエーミールの方だった。
eml「じゃあ、言うていいん？ずっとAさんといたい。Aさんと一緒がいいって」
彼の瞳は真っ赤に染まる。
eml「無理やろ？なあ！俺がAを幸せにしたくて結婚して、Aさんと一緒にいたくて結婚したのに。でもな、もう無理やねん。矛盾しとるかもしれんけどな、隣で愛してる人が苦しんでるのも見てられんわ…俺が苦しんどるの見せるのも、ほんま嫌やねん。情けないやろ？」
震える声で彼は言う。
eml「辛いだけやろ、お互い…もう終わりにしたいってだけです…ほんま、それだけ…」
「それだけって…」
eml「俺じゃ幸せにできひんし、一緒にいることもできんねん。俺ができることはさっさとこの世を去って、Aさんにいっぱい保険金残すことしかできひんのよ。…情けないことにな」
私は、エーミールに生きてほしい。
口に出していたら、もしかしたら違った結果になっていたのかもしれない。彼は死なず、私は彼の隣にもう少しだけ長くいられたのかもしれない。保険金なんて望んでない。エーミールが生きてくれていたら、まだ私は立っていられたのかも。
eml「Aさんにとって、理想のエーミールで終わりたいねん。…ごめん…」
それがどういう意味なのか分からない。理想のエーミールって何なのか。でも、よくゾンビ映画でそういうシーンを見るなーなんて頭の片隅で考えてた。ゾンビになる一歩手前で、「人間のまま終わりたい」って自分で死んでしまう人のこと。あの気持ち、凄くよく分かっていたつもりだ。ゾンビになって人を襲うくらいなら、人間として尊厳のあるうちに死んでしまいたい。
理想のエーミールって、そういうことなのかなって思った。だから、止められなかったんだと思う。それに、エーミールの人生は私のものじゃない。エーミールが決めたことだから。
でも、今並べた全てのことは私が自分自身を納得させたいがための言い訳のようなものだ。エーミールの人生なんて知らない。私はエーミールと一緒にいたい。ただ生かされるだけのエーミールだったとしても、私はエーミールと一緒にいたい。
「…分かった…」
エーミールが理想のエーミールでいたいように、私もエーミールにとって理想のAでいられるように。頭を縦に振るほかなかった。
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Alex(プロフ) - ドナドナさん» ありがとうございます！アラルカァイがよく分かりませんが、喜んでくださって光栄です。お辛い経験されたんですね。心中お察しします。 (2020年4月19日 21時) (
レス) id: 68d9b196e6 (このIDを非表示/違反報告)
ドナドナ - この作品がすごすぎて、目から滝のようなアラルカァイが...夢主のお話が自分にそっくりで、なんとなく嬉しかったです。ありがとうございました。 (2020年4月19日 1時) (レス) id: e73edfc34e (このIDを非表示/違反報告)
きぃ(プロフ) - ｳｫｫｫｫｫｫｫｵｵｵｵｵﾝ!!!!!!(*ﾉД`*)･ﾟ･。 (2019年9月2日 2時) (レス) id: d9682ceb69 (このIDを非表示/違反報告)
Alex(プロフ) - おつるさん» 涙ふきふき。そう思ってくださり、ありがとうございます！今度はうれしい涙が流れてしまうような話を考えます！ (2019年8月8日 19時) (レス) id: 8d1909fe0c (このIDを非表示/違反報告)
Alex(プロフ) - ぐろこさん» ご覧いただきありがとうございます！ちょっと悲しすぎましたね…次はほっこりエーミールを書いてみます！ (2019年8月8日 19時) (レス) id: 8d1909fe0c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Alex
| 作者ホームページ：http://nanos.jp/xxdreamxxalex02/
作成日時：2019年5月25日 14時
