■9 ページ9
「うわ！！！」
「どないしたん？」
「何でアプリがパソコンに読み込まれんねん」
「？？？」
思わず片手で口元を覆って目の前のモニタをガン見する。
ショータはフシギそうに僕を見とうだけで、別段変わった様子も無い、ねんけど。
ゆっくり手ぇを伸ばしてみて。
ショータの頬に触れてみる。
「あは♪こちょばい、オークラ！」
「・・・触ってるて解るん？」
「え？うん♪さっきみたいになでなでされとるよ？」
「タッチパネルや無い・・・のに？」
ショータの頬に手を触れたまんま、唖然としとったら。
その指をショータがぎゅっと掴む。
「え？」
ビクっとしてモニタに触れとった手ぇを思わず引き寄せたら。
画面から僕の手ぇとは違う、ちっさい腕がニュ！！！っと伸びてきて。
「うわ・・・う・・・わ」
そんまま、まるでガラスを通り抜けるみたいにショータのアタマが摺り抜けてきて。
「ヨイショ！」て言いながらパソコンのモニタから抜け出たショータがポスン！て僕の膝の上に座って。
「わあ！ほんまに出てこれたぁ♪」
ニコニコしながら、まだ指をギュっと握ったまんま。
僕を見上げて笑うてた。
「な・・・ハア！？ハア！？何これ！！ハア！？」
「オークラ？」
「ウソやろ！！何なんこれ！！ハア！？意味解らんし！！！」
脚の上にほんまにちっさいショータを乗せたまんま、僕は大パニックになっとった。
「オークラ？だいじょぶ？」
僕のシャツの袖をきゅ、て握りながら不安な顔で見上げるショータ。
震える手ぇでそのアタマに触れてみる。
サラ、て指の間を流れるやらかい髪の毛の感触。
そんまま、ショータの顔に触れてみる。
「・・・ぬくい」
ガバ！！て立ち上がって、そんままショータを抱き上げて。
キョトンとしとうショータの顔を見ながら。
「・・・重い」
「ショータ・・・」
「んー？」
「ショータ・・・」
「んー？」
片手でショータを抱き上げたまんま、反対の手ぇで自分の口元を覆う。
まずは冷静なろ。
冷静なろいうたかて、実際問題アタマん中は真っ白なんやけど。
ショータを抱えたまんま部屋ん中を右往左往。
「・・・出て来たんやったら戻れるんとちゃうやろか」
そない思うてショータのちっさい手ぇを掴んでモニタに押し付けてみるけど。
予想通りっちゅーか、多分そうやろなて思うてた通り。
主のおらんカラッポのショータの部屋に、摺り抜けて戻る事は出来んかった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 250人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ジャニーズ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
チビ - ∞ が ゲームの中から出て来たら嬉しいけど1人1人めんどくさそう (2016年10月22日 18時) (
レス) id: e19226b261 (このIDを非表示/違反報告)
君の名は - ♪ 来るぅ~ きっと来る きっと来る (2016年10月22日 18時) (レス) id: e19226b261 (このIDを非表示/違反報告)
青リンゴ - とてもおもしろいです(^^♪ (2015年8月28日 18時) (レス) id: 97f1448700 (このIDを非表示/違反報告)
青リンゴ - 更新されてて嬉しいです！これからも頑張ってください♪ (2015年8月16日 9時) (レス) id: 1de4a12896 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきみだいふく(プロフ) - うわあ
あれ貴族さんの作品が更新されとる！と思ってテンションあがりまくりました笑
更新頑張ってください！
(2015年7月16日 22時) (携帯から) (レス) id: 78d0f07a77 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：あれ貴族
| 作者ホームページ：@lovlylovealex ←Twitter account
作成日時：2014年1月22日 22時
