■ギリでごめんくちゃい■□Download Love（まさかのくらやす！！）□

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『アップデートがあります』


手の中のケータイをタップしてアップデートソフトをダウンロードする。

アプリを入れれば入れる程アップデートアップデートて結構面倒やなぁていっつも思う。

アップデートから不具合起こったりするし、そない便利になったとも思われへんし。

どんどん進化してくケータイはあれへんと困るけど、逆にコレのせいで身動き取れんくなる事だってあるよなぁ・・・とか最近思うのはオッサンになりよるんやろか。


はふ、と溜息ついてテーブルの上にケータイを投げる。

時間掛かり過ぎやっちゅーの。

そんまま視線をケータイから控え室ん中に何とは無しに流してく。

何とは無しに、いうたかて。

絶対留まる場所て。

あんねんけど。


「気ぃ付けや、ダダ漏れとんぞ」

「・・・漏らしたとこで気付けへんもん」

「メンバー内恋愛禁止てすばるが言うとったやろ(笑)」

「信ちゃんには言われた無いわ」

「何で俺やねんな！！」

「横山くんも信ちゃんも、ダダ漏らしてへんて本気で思うてるならビョーイン行った方がええよ」


頬杖付きながらチラっと目ぇだけで見上げたったら、真っ赤なって口パクパクさせとう信ちゃんに「アーホ」て声に出さんと言い放つ。

何ぼ世間でキャッキャ言われとうからて、ほんまにデキとうとは夢にも思うてへんかったけど。

せやけど「あ、やっぱり？」程度で収まっとうて、世間も自分らもどっかマヒしとんかもしれんなぁ。

それやったら。


僕かてその流れでいけるんちゃうん？

向こうにその気が無いのは解っとうけど。

世の中が思うてるのとほんまの僕らはちゃうって。

解っとうけど。


「おーくら、これめっちゃ可愛ない？」

「んー？どれ？」


ポン、て肩に置かれた信ちゃんの手ぇに軽くイラっとしたけど。

信ちゃんなりの何かなんやろなて思うてヘラっと笑うて立ち上がる。


僕を呼んだ声の主はニコニコしながら手にしとう雑誌を差し出しながら「コレコレ！！めっちゃかわええ！！」てちっさい手ぇでピコピコ呼ぶ。

「このキャップ大倉に似合いそうやー♪」そない言うて指さしたんは、確かにセンスは悪く無いし僕好みやと思う。


「このピアスてヤスに似合いそうやね」


そう言うて耳元を覗き込みながら「今のよかえんちゃう？」て言うてみたら。

「これの方がかわええやん！！」ムキになってそない言うヤスの顔を見て笑う。

僕がこないだの誕生日にプレゼントしたそのピアスを意識しながら。

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