生存レジスタンス-6 ページ6
夕日が沈んでいるのかオレンジだった空が、どんどん暗くなっていく。
トイレに行った見張り役がしばらくして戻ってきたのだが、何らや様子がおかしい。
きょろきょろと周囲を見回しながら私の前を素通りしていった。
「あれー？ どこだっけ？」
「え、ちょっと待って僕ここにいるんだけど。もしかして見えてないの？」
「このあたりだと思うんだけど……もしかして見失った？」
向こうには私の声が聞こえていないのか、会話が成り立っていない。
…………──まさか！
さっきの隠ぺい魔法。
あれは確か効果範囲外に出てしまったら、認識できなくなる仕様じゃなかったっけ？
見張り役君は私を探しながらどこかへ消えていった。
まずい。
このままじゃ魔法が解けるまで誰にも認識してもらえない。
迎えに来てもらえる保証もないし……もう自分で何とかするしかない。
森の中はすっかり暗くなっていた。
こんな中で長時間一人でいられるほどの強靭な精神を私は持ち合わせていない。
あ、ちょっと怖くなってきた。
「……戻ろう」
右袖に隠している魔法石を使って拘束を解いた。
私が解除できるレベルの魔法でよかった。
しかし問題が。
どっちに行けばいいんだろう？
見張り役君が消えていった方角でいいのだろうか。
それともやって来た方角が正解か。
「うーん……」
はじめて連れてこられた場所なので地理が全く分からない。
助けを呼ぼうにもスマホは落としてきちゃったし。
こういう時に便利なのが獣人の嗅覚だ。
目を閉じて鼻に集中すれば周辺の匂いを敏感に──って、バーベキュー後の匂いしか感じないんだけど！
落ち着け私、匂いがダメなら音だ。
近くに川があったはず…………ビンゴ！
水の流れる音がする方へ向かい道なりに下っていくと、バーベキューをしていた場所まで戻ってこれた。
よかった。
これで明日の朝まで暗い森でサバイバル、なんてことをせずにすんだ。
「いたー！ レグルス君！！」
「ぎゃっ」
背後から不意打ちで突進を喰らわせたのはラギーだった。
咄嗟のことで避けられず、無様に地面に倒れる。
そんな私の上に乗る形でラギーはこう呟いた。
「ふぅ……確保完了ッス」
「え、なにが？」
「なにがじゃないッスよ！ 寮生たちがレグルス君を人質にとってレオナさんに挑んできたから、急いで探しにきたんスよ！」
あの人たち……本当に決行したんだ、あの作戦。
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月歌兄弟(プロフ) - タイトルの通り、読み手も困惑しておりこれは続編なしではみられません！続編待ってます！(意:めちゃくちゃ面白いので続き見たいです) (11月11日 16時) (
レス) id: 175212f014 (このIDを非表示/違反報告)
ぺあ - き゜ゃぁぁぁぁぁ！！()やっとね！！やっとね！！おほほほほ！！！(こんなにも面白い作品を恵んでくださりありがとうございます！) (11月4日 21時) (レス) id: 04768797e7 (このIDを非表示/違反報告)
こめお(プロフ) - 需要ありまくりです！！続き待ってます！！！！引き続き執筆頑張ってください！ (11月4日 13時) (レス) @page24 id: 121e674881 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：瑪瑙
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/personal.php?t=agate0320
作成日時：2023年10月21日 20時
